2015 Fiscal Year Research-status Report
鳥類の脳の雌性化機構とアロマターゼ遺伝子発現調節機構の解明
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26660211
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
斉藤 昇 岡山大学, その他の研究科, 教授 (40211924)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ウズラ / 性分化 / エストラジオール / 遺伝子発現 / EIA |
Outline of Annual Research Achievements |
ウズラの脳の性分化において、遺伝的な雄にエストラジオールを投与することで生ずる雌性化は、孵卵12日までに投与すると生ずることからこの時期に雌ではエストラジオール濃度が高いことが考えられる。従って、ウズラにおいて、孵卵5日、7日、9日、11日、15日まで5日間において、エストラジオール濃度とエストラジオールを合成する酵素であるアロマターゼ遺伝子の発現を調べるために、生殖腺と脳を採取した。また、孵卵11日の15日においては血液を採取することに成功したために、血液中のエストラジオール濃度を測定する。また、ステロイドホルモンは、タンパク質のホルモンなどと異なり、免疫組織化学などの手法を用いて組織内の局在性を調べることが出来ないが、大学内の共同研究施設にある飛行型質量分析装置を用いることで、組織中に含まれるステロイドホルモンの局在性と定量が同時に行うことができる可能性が出てきた。初めに、この装置を用いてエストラジオールが同定できるか調べたところ同定できることが可能性であることがわかった。したがって、次に組織標本を用いて、検出できるかを調べる準備が整った。3年計画の最終年度である28年度に採取した、試料の解析を終わらせる。準備を整えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね予定して実験が遂行することができた。今後、27年度にサンプリングした試料の解析を最終年度に行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度において、採取した試料の解析を行う。 ウズラの発生にともなう脳と生殖腺におけるエストラジオール含量とアロマターゼ遺伝子発現の測定をし、脳が自立的に性分化をしているのかを明らかにする。また特に、脳内のエストラジオールの局在における定量を飛行型質量分析装置により分析する。
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Causes of Carryover |
実験を遂行するにあたり、できるだけ低価格の相同品などに変えることで、支出を抑制することができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
飛行型質量分析には、消耗品など費用が掛かるためにこの解析に費用を当てる予定である。
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