2014 Fiscal Year Research-status Report
非興奮性細胞におけるNCXを介した細胞機能調節の新規可能性
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26660230
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
東 泰孝 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (50298816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉本 展行 摂南大学, 薬学部, 准教授 (60324092)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | トランスポーター / 免疫系 / カルシウム / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
H26年度は、研究計画実施に向けた各種方法の技術的課題をまずは解説することとした。特に、T細胞およびマクロファージを用いた細胞内Ca濃度の測定について注力した。その結果、野生型マウスの脾臓およびリンパ節より調製したT細胞ならびにマウス骨髄由来マクロファージを用いて、細胞内のCa濃度の測定条件を見出すことができた。また、野生型マウスの脾臓より抗CD4抗体によるポジティブセレクション、および、抗CD8抗体のネガティブセレクションによりCD4陽性T細胞を単離できることを確認した。さらに、これらCD4+T細胞を予め抗CD3抗体を固層化させたプレート中にて、抗CD28抗体を加えて3日間培養し、このとき、同時にリコンビナントIL-12および抗IL-4抗体を加えて培養することでT細胞をTh1細胞へと分化させた。同時に、リコンビナントIL-4および抗IFN-g抗体を加えて培養することでT細胞をTh2細胞へと分化させた。これら培養上清中に産生されたIFNgammaおよびIL-4をELISAを用いて測定を行い、各々Th1細胞およびTh2細胞に分化させられていることを確認できた。続いて、野生型マウスの骨髄細胞を採取後、M-CSFを用いて5日間培養し、分化誘導によりマクロファージを調製し、LPS刺激に伴い炎症性であるTNFalpha、IL-1beta、IL-6およびIL-12の各種サイトカイン産生が増大することをELISAアッセイにより確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
T細胞およびマクロファージの細胞内Ca濃度測定について実施経験が乏しかったものの、今回の成果により実験条件を試行錯誤することで、測定可能な実施条件を得ることができた。また、3種のNCX欠損マウスを繁殖させる期間を有効活用するため、野生型マウスを用いて、各種方法を習得および習熟することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
3種のNCXマウスの匹数確保、成長に伴い、各種免疫モデルを作製し、解析を着実に進める。
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Causes of Carryover |
3種のNCX欠損マウスの繁殖が上手くいかず、各種実験に用いるマウスの匹数を十分に確保することができなかったことが最も大きな理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
マウスの匹数については、年末より状況が大きく改善し、年明け以降は順調に子マウスの誕生が見られることから、これらをさらに繁殖させて十分なマウスの匹数を確保した上で着実な計画実施を進める。
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