2015 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ球の選択的誘導を用いた犬炎症性腸疾患に対する新規治療法の開発
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26660237
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
越野 裕子 (後藤 裕子) 東京大学, 農学生命科学研究科, 特任准教授 (80436518)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ラパマイシン / 犬 / Treg / リンパ球 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は犬の炎症性腸疾患に対し、ラパマイシン(シクロリムス)を投与することにより、1. 犬炎症性腸疾患におけるラパマイシンの新規治療薬としての有用性、2. 犬炎症性腸疾患の病態におけるTregおよびTh17の関与、についての検討を行うものである。本年度はin vitroにおける犬リンパ球の選択的Treg誘導効果を検証した。 ◯Treg検出方法の検討 昨年度行ったフローサイトメトリーによるCD4, CD25, FOXP3の三重染色条件では、培養によって増加する死細胞の影響が大きく、Tregの正確な測定を行うことができなかった。本年度はレーザー数の多いフローサイトメーター (FACSVerse) を用いることにより、死細胞検出色素 (FVD780) の併用が可能となった。 ◯犬リンパ球のin vitroにおける選択的Treg誘導 犬PBMCをConA, IL-2, ラパマイシン存在下および非存在下で培養し、上述の検出方法によりTregの増減を検討した。まずConA存在下において犬リンパ球を培養したところ、ConA非存在下と比較してTregの割合は大きく増加し、さらに生存するTregの絶対数も増加していることが示された。しかし、ConAに加えてIL-2, TGFb, ラパマイシンを添加したところ、いずれの場合もConA単独添加と比較してTregの割合、絶対数ともに大幅な増加は認められず、Tregの選択的誘導は得られなかった。IL-2, TGFb, ラパマイシンの濃度を変化させてさまざまな条件下で検討してもこの傾向は同様であり、ConA刺激以外の条件における検討が必要なものと考えられた。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Construction of a multicolor GeneScan analytical system to detect clonal rearrangements of immunoglobulin and T cell receptor genes in canine lymphoid tumors.2015
Author(s)
Goto-Koshino Y, Mochizuki H, Sato M, Nakashima K, Hiyoshi S, Fujiwara-Igarashi A, Maeda S, Nakamura K, Uchida K, Fujino Y, Ohno K, Tsujimoto H.
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Journal Title
Vet Immunol Immunopathol
Volume: 165
Pages: 81-87
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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