2015 Fiscal Year Research-status Report
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26660296
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
藤原 すみれ 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 主任研究員 (50532131)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 植物分子育種 / 多年生 / シロイヌナズナ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、一年生植物であるシロイヌナズナにおいてある転写因子を強く発現させた際に見られる多年生植物的性質に主に着目し、解析することで、一年生植物と多年生植物の違いを生み出す未同定の要因を発見・解析するとともに、分子育種等に役立つ知見を得ることを目的としている。 解析対象の転写因子のスプライシングバリアントについて検証を行った結果、スプライシングパターンの変化により花成形質や器官形成において働きが変化する可能性を示す結果を得た。これまでの結果から、この転写因子は、各種の外的環境による制御(日長など)やそれらにより変化する内的制御(スプライシング制御など)を受けながら多様な役割を発揮し、植物が適切に一年生植物として生長できるように機能することが示唆された。 また、遺伝子の機能を破壊した際に解析対象としている花成関連因子の遺伝子破壊株と類似した花成形質を示す転写因子ANAC075について解析を実施した。その結果、ANAC075は維管束などで発現する新規の花成関連抑制因子であり、その遺伝子破壊株では花成ホルモン遺伝子などの花成促進遺伝子の発現が上昇することで開花の促進が見られることを発見した。この成果は論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析対象の転写因子のスプライシングバリアントが花成制御や器官形成において果たす役割などについて新たな知見を複数得ることができた。また、当該転写因子と一部重複した機能を持つと考えられる新たな花成抑制因子を発見し、その解析結果の一部を発表することができた。 一方で、解析に用いている形質転換体の形質にばらつきが見られることが原因で一部の解析が難しくなっている部分もある。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた知見をもとに、当初から解析対象としている転写因子に加えて新たに単離した因子に関する解析も並行して進める。形質のばらつきの問題については、他系統の選抜の継続などにより柔軟に対処していく。
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Causes of Carryover |
使用する形質転換体の形質のばらつきや、都合により研究中断時期が生じたことなどにより、一部の研究を次年度以降に実施することとなったため。また、競合等を勘案し、学会発表を一部見送ったことにより一部旅費を使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
中断等で当該年度に実施しなかった研究を次年度以降に実施する。研究を進めるために補助員の雇用を予定している。
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Research Products
(2 results)