2014 Fiscal Year Research-status Report
がん幹細胞発生の可視化とこれを駆動する微小環境の探索
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26670023
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
入村 達郎 聖路加国際大学, その他部局等, その他 (80092146)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がん幹細胞 / ZnT1 / モのクロ-ナル抗体 / 非対称分裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は最近明らかにしたがん幹細胞表面マーカー候補であるZnT1を利用して、がん幹細胞が細胞の分裂に伴って非対称的に誘導される現場を検出することにより、これまで追究されていなかったがん幹細胞発生の瞬間を可視化することを試みることを目的としている。本年度はヒト乳がん細胞株及びヒト大腸がん細胞株を用い、ZnT1を既に開発した抗ZnT1モノクローナル抗体の結合性を指標に細胞化学的に検出することで、がん幹細胞を検出できるかどうかを解明する事を目指した。具体的には、MCF7細胞とSW480細胞を主に用いて、蛍光色素排出能を持つ細胞(サイドポピュレーション)にZnT1が高発現しているか、これが細胞表面から定量出来るかを解明することとした。一方、表面におけるZnT1発現レベルを指標にセルソーターにより集めた細胞が蛍光色素排出能を持つかを追究しつつある。それらの解析の結果、これら二つのマーカーで検出される細胞集団には重なりがあるものの、既に開発した抗ZnT1モノクローナル抗体である2G1の結合性だけを指標にがん幹細胞を同定できるかどうか、慎重に検討する必要があることが解った。またこれらのヒトがん細胞において、ZnT1のmRNAの発現レベルと細胞表面レベルとの相関、Znt1の細胞内分布ついても検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進捗度はおおむね予想された状況である。がん幹細胞を、既に開発した抗ZnT1モノクローナル抗体の結合性だけを指標に同定できるかどうか、慎重に検討する必要があることが解ったことで、今後の研究の進めかたについても複数の可能性が生じることになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策等:ZnT1以外のがん幹細胞マーカーを組み合わせるか、ZnT1によって解明できる範囲でがん幹細胞発生を捉えることが出来るか、という選択肢の間でどちらを採るべきかを見極めながら研究を進める予定である。
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Causes of Carryover |
聖路加から順天堂への移動に伴い、使用計画等に変更が生じている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
順天堂での新たな研究環境の構築に使用することが予定されている。
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[Journal Article] Heparanase-mediated cleavage of macromolecular heparin accelerates release of granular components of mast cells from extracellular matrices.2014
Author(s)
Higashi N, Waki M, Sue M, Kogane Y, Shida H, Tsunekawa N, Hasan A, Sato T, Kitahara A, Kasaoka T, Hayakawa Y, Nakajima M, Irimura T.
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Journal Title
Biochem J
Volume: 458(2)
Pages: 291-299
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] CXCL16 suppresses liver metastasis of colorectal cancer by promoting TNF-α-induced apoptosis by tumor-associated macrophages.2014
Author(s)
Kee JY, Ito A, Hojo S, Hashimoto I, Igarashi Y, Tsuneyama K, Tsukada K, Irimura T, Shibahara N, Takasaki I, Inujima A, Nakayama T, Yoshie O, Sakurai H, Saiki I, Koizumi K.
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Journal Title
Cancer Sci
Volume: 14
Pages: 949-949
DOI
Peer Reviewed
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