2015 Fiscal Year Research-status Report
人工ジヌクレオチドユニットによるCpGアイランド結合分子の創製
Project/Area Number |
26670056
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷口 陽祐 九州大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (00452714)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 核酸誘導体 / CpGアイランド / ジヌクレオチドユニット |
Outline of Annual Research Achievements |
転写の起点となるプロモーター領域の2本鎖DNA中のCpG配列が繰り返し存在する領域(CpGアイランド)は、シトシン5’メチル化によって転写が抑制され、発生や分化誘導などのエピジェネテックな遺伝子制御の重要な役割を果たしている。また、過剰なメチル化は癌化と関連しており、配列特異的にCpGアイランドを標的化できる分子は、新しい創薬リードとしての展開が期待される。しかし、これまでに、CpGアイランドに特異的に結合する分子は開発されておらず、新規分子の開発が望まれている。本研究では、CpGアイランドではグアニン塩基が交互に配置されている点に着目し、糖部分がD-体、L-体のヌクレオチドを交互に連結した分子を設計し、グアニンと連続的にフーグスティーン塩基対形成により結合する特異的分子の開発を目指した。昨年度に合成に成功した化合物を用いて、3本鎖DNAの形成能を、ゲル電気泳動で調べた結果、ベンゼン修飾体では相互作用が弱い事が明らかになった。そこで、水素結合を形成可能なユニットを導入した化合物を合成し、その性質を調べた結果、修飾が複雑だったためか、予想に反する結果が得られた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
誘導体の合成には数多く成功し、機能評価を行う事で結果を得ているが、相互作用を強められるほどの化合物を見いだす事に成功していないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでの結果を参考に、より単純な修飾をかけた誘導体を合成しているので、その結果を出していく予定である。
|
Causes of Carryover |
少額(10千円未満)であるため、次年度への繰り越しとなった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究結果は多く得られているが、それらの結果を基に目的を達成するための更なる機能の向上を目指した誘導体の合成を行う計画をしているので、合成試薬に使用する予定である。
|
Research Products
(3 results)