2017 Fiscal Year Annual Research Report
Whole-body functional analysis of the BAF complex in the visualized zebrafish nervous system using genome editing
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26670093
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉川 知志 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (90244681)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | クロマチン再構成複合体 / ゲノム編集 / ゼブラフィッシュ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度より引き続き、CRISPR/Cas9システムを利用したゲノム編集により作成したBAF複合体構成因子群のノックアウトゼブラフィッシュ系統の確立と蛍光タンパク質トレーサーを発現するトランスジェニック系統(dpf1-tTA-GFP、HuC-Kaede、islet-GFPなど)との掛け合わせを進め、蛍光トレーサー発現パターンの異常を指標に個体レベルでBAF複合体構成因子群の機能解析が行える系統の確立を行った。 また、ゲノム編集個体における標的タンパク質の発現を解析するために、標的タンパク質に対する抗ペプチド抗体の作成を試みた。BAF45b遺伝子産物(Dpf1)に対する抗体では、ELISAおよびウエスタンブロット法において高力価を示す抗血清が複数得られたが、個体のホールマウントあるいは切片標本に対しては期待した染色成績が得られていない。染色条件の最適化、特異抗体画分の精製等の作業がさらに必要である。 蛍光レポーター発現バックグラウンドを有するノックアウトホモ変異体の神経系の発生を個体レベルで解析を試みた。十分な数のホモ変異体を解析できておらず、さらなる検討の余地は大きいが、現在のところ、著明な神経系発生障害を再現性を持って示す変異遺伝子ートレーサー発現系統の組合せは見出せていない。変異体特異的PCRプライマーやT7エンドヌクレアーゼアッセイを利用した遺伝子解析とハイスループットイメージングサイトメーター等の使用により、変異体解析のハイスループット化を今後、検討していく。一方、BAF複合体がクロマチン再構成複合体であることから、ホモ変異体では特定の遺伝子(群)の発現量が大きく変動してる可能性が考えられる。そこで、ホモ変異体の全発現遺伝子のマイクロアレイ解析を試みた。いくつかの候補遺伝子をピックアップし、今後、個別に遺伝子発現量の変動を確認していく予定である。
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