2014 Fiscal Year Research-status Report
心臓丸ごとの拍動時のエネルギー変動を1細胞レベルで解析するシステム開発
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26670100
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山本 正道 群馬大学, 先端科学研究指導者育成ユニット, 助教 (70423150)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アデノシン三リン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
ATP量とその変動を感受するFRETプローブ(ATeam)をマウスROSA26領域へノックインしたマウスを作出し、生体内においてATP量と変動を計測できるようになった。またこのマウスの受精後13日胚から樹立した繊維芽細胞(MEF)を用いて、細胞膜に穴を開ける処理をした後に培養液中に様々なATP量を添加する事により、ATP量とFRET ratio値の関係を調べた。その結果、0.2-20mMの間で直線的に正の相関を示す事を明らかにした。これよりこのマウスを用いれば生体内のATP濃度を定量的に計測できる事が示唆された。更に、このマウスを麻酔処置した後に人工呼吸器管理下で開胸して顕微鏡下で観察した。その結果、心筋の弛緩と収縮時にATP量の増減が観察された。特に心室より心房において、このATP量の増減は大きく観察された。この変動を現在、単離心筋細胞を用いて詳細に解析をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学間の異動に伴うマウス生体移動及び研究室の引越のため。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス成体心臓での各部位におけるATP量の増減を詳細に調べると共に、単離心筋細胞における筋肉の収縮-弛緩とATP量の増減を詳細に調べる。これにより、心臓が収縮運動を起こしているときのATP量の増減を臓器レベルで明らかにする。
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Causes of Carryover |
大学間の異動に伴うマウス生体移動及び研究室の引越のため、実験動物及び試薬・プラスチックやガラス基部の購入が先延ばしされたため。また、異動のため学会発表へ行く時間が取れず、国内旅費・外国旅費を使用する事ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
異動先の大学での実験動物及び試薬・プラスチックやガラス器具の購入。学会発表へ行くための国内旅費・外国旅費に使用する。
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Research Products
(1 results)