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2014 Fiscal Year Research-status Report

天然膜中におけるイオンチャネルの構造動態解析

Research Project

Project/Area Number 26670105
Research InstitutionNational Institute for Physiological Sciences

Principal Investigator

村田 和義  生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 准教授 (20311201)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 國安 明彦  崇城大学, 薬学部, 教授 (90241348)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywordsチャネル / 電子顕微鏡
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、筋小胞体膜に存在するリアノジン受容体(Ca2+放出チャネル:RyR1)の天然膜中におけるチャネル開閉の構造変化を可視化し、リガンド結合によるイオンチャネルのゲート開閉メカニズムを明らかにする。本年度の研究では、崇城大学においてウサギ骨格筋より筋小胞体膜のみを安定に抽出し、リガンド(リアノジン)結合活性を十分に保ったままの試料を生理研に輸送して、直ちに電顕グリッド上で急速凍結しクライオ電子顕微鏡で観察する。Mitchel et al. (1983, JCB 96: 1008)の方法をもとにして抽出した膜断片のうち、RyR1が最も多く含まれる画分にリアノジンを結合させてその結合活性を測定した。その結果、十分なリアノジンの結合活性が得られた。この画分をクライオ電子顕微鏡で観察したところ、RyR1と考えられるサイズの膜タンパク質を膜断片上に観察することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今回の研究で、ウサギ骨格筋より抽出した筋小胞体膜断片にRyR1と考えられる大きさの膜タンパク質を観察することができた。しかし、頻度があまり高くなく、クライオ電顕トモグラフィー解析を開始するには十分ではなかった。おそらく、抽出試料中にそれ以外の膜断片も多く含まれていることが考えられた。

Strategy for Future Research Activity

クライオ電顕トモグラフィー解析を行うためは、高密度にRyR1を含む膜断片を調製することが必要である。そこで、ショ糖密度勾配により得られる画分をさらに細かく分取して、これを急速凍結してクライオ電子顕微鏡で観察する。このことによって、どの画分にRyR1が高密度に含まれる膜断片があるかを明らかとし、開口構造を含めた電顕トモグラフィー解析に用いる。

Causes of Carryover

初年の膜抽出実験では、電子顕微鏡解析に十分なクオリティーの膜断片が得られなかったため、次年度も方法を変えて膜断片の抽出を行う必要がある。また、引き続き、リガンドとカルシウムを投与した開口型チャネルの形成を行うため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

1)高濃度のRyR1を含む膜断片を、ショ糖密度勾配の画分をさらに細かく分取することにより抽出する。2)1で得られた膜画分にリアノジンとカルシウムを投与し、イオンチャネルを開口させた状態で急速凍結により電顕グリッド上に氷包埋する。これをクライオ電子顕微鏡にセットして連続傾斜像を撮影し、開口型RyR1チャネルの構造を立体再構成する。3)得られた構造に既知の構造モデルをフィットし、イオンチャネルゲート機構を解明する。

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Published: 2016-05-27  

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