2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26670106
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
弓場 俊輔 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 研究グループ長 (40263248)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | トランスジェニックラット / 組織 / セルソータ |
Outline of Annual Research Achievements |
セルソータでMSCを単離するためには、まず、GFPで標識されたMSCを用いる必要がある。その細胞を骨髄から採取するために、全身の組織細胞においてCAGプロモーターによりGFPを発現し、緑色蛍光を呈するトランスジェニックラット[SD-Tg(CAG-EGFP)4Osb等]系統を、研究機関あるいはブリーダー市販動物として入手するための準備を始めた。さらに、移植したMSCの生着について全身検索を容易にする必要もある。そこで、全身の組織細胞にLacZを発現するトランスジェニックラット[DA-Tg(CAG-lacZ)30JmskのNBRPNo 0280(ライン30)等]について。その入手も検討を開始した。この動物由来のMSCは組織をX-gal染色した場合、青く濃染し、自家蛍光に妨げられることなく、周囲の組織と識別可能である。本研究では、この両系統を交配することによって、セルソータで単離した細胞を移植し、組織分布の解析を可能とすることを考えた。現在、動物施設において、この交配準備の検討に入った。一方、組織を単一細胞にするために新規設備備品として購入した組織破砕装置、gentleMACS Dissociatorについて、条件検討を開始した。同装置と共に用いる組織分散キットとして、各種組織に適合した酵素試薬があるが、これについて実際のラット組織を試料に酵素処理して細胞にダメージを与えることなく、単一細胞懸濁液を調整できるか種々条件の検討を重ねた。一方、処理済みの単一細胞懸濁液について細胞を分離するためのセルソータも新規に研究機関に設置されたため、その運転法について習熟した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究機関の動物施設の改修が研究期間にかかり、他施設での実験を検討しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当研究機関は国内に複数拠点を有しており、実験動物施設も複数存在する。改修期間中は、他拠点の実験動物施設を利用することにより、遅延を最小限に止めたい。他、動物実験に依らない細胞調整の条件検討を速やかに行い、動物施設改修完了と同時にすぐさま本実験が開始できるよう努める計画である。
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Causes of Carryover |
消耗品として購入した関連試薬の見積額が予定金額より低かったため、やや余剰金を残した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度分の助成金と合わせて、動物購入費に充てる計画。
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