2014 Fiscal Year Research-status Report
自然癌化モデルを用いた癌化に関与する特異的な代謝機構の解明と治療標的の探索
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26670163
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
南嶋 洋司 慶應義塾大学, 医学部, 特任講師 (20593966)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 老化 / 癌化 / 細胞周期 / 代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞が老化して癌化していく過程における代謝の変動に注目して、老化と癌化の原因となる代謝の異常を掌握するプロジェクトである。 初年度は、先ずは自然癌化モデルの作製を行った。マウス胎仔線維芽細胞 (MEFs)の初代培養3T3継代モデルを用い、3日おきに8.25 x 10^5 cells/p100 dishの細胞密度を維持しながら、増殖期→増殖停止→老化→不死化するまで継代を続けた。細胞の性別が代謝に及ぼす影響を回避するため、本研究には雄の胎児由来のMEFsのみを使用した。 その結果、8クローンのMEFsの不死化株の樹立に成功し、その全てのクローンに対して、算出したpopulation doubling timeによる細胞の増殖スピードの評価、SAβGアッセイによる細胞老化の評価、FACSによる細胞周期解析と倍数体以上の確認、などを行った。また、細胞の不死化の過程で、Phase 1(増殖期)、Phase 2(増殖期の細胞を接触阻害により細胞周期を停止させたもの)、Phase 3(老化により増殖が停止した時期)、Phase 4(不死化して再度増殖し始めた時期)のそれぞれのPhaseにおいて、安定同位体13Cで標識したグルコースを細胞に取り込ませ、その13C-グルコース由来の代謝産物の定量を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、2年次は予定通り代謝産物解析と、その解析結果から、老化・癌化の過程における異常を来した代謝経路の同定を試みる。
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