2014 Fiscal Year Research-status Report
胃癌におけるクロマチンリモデリング因子異常とそれら諸因子の機能の解明
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26670180
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
宇於崎 宏 帝京大学, 医学部, 教授 (10296246)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 胃癌 / クロマチンリモデリング因子 / DNAメチル化 / 免疫組織化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
600例の胃癌のティシューアレイを構築し、クロマチンリモデリング因子の構成要素のうち、 ARID1A, ARID1B, ARID2, SMARCC1, PB1, BRG1 の発現状態について、免疫組織化学的に検索を終えた。また、 5 例の胃癌通常切片でも発現を検索し、腫瘍内の発現のムラがあまり無いことを確認した。発現低下症例は、 ARID1A 20%, ARID1B 10% 、ARID2 15%、 SMARCC1 29% 、PB1 14% 、 BRG1 52%であった。 胃癌の進行度、脈管侵襲との関連が多くの因子で見出され、いずれの因子も腫瘍抑制的な作用が示唆された。 hMLH1 発現低下はMSI 形質を示唆するが、 MLH1 発現低下と諸クロマチンリモデリング因子発現低下が関連していた。 p53 蛋白の発現状態との関連は無かった。 EB ウイルス感染との関連は ARID1A のみであった。クロマチンリモデリング因子発現低下の相互の関連もあり、共通する発現低下機構があることが推察された。 培養細胞系では、胃癌細胞株 MKN1, 7, 45, 74, NUGC3, AGS について、ARID1A, 1B, 2の発現状態を検索した。 MKN74 のARID1A, 2 発現が多いほか、その他の細胞でも様々レベルの発現を確認した。メチル化状態が ARID の発現に関連している可能性を探るために、 5-Aza-dC 処理後の各細胞、各 ARIDの発現を検索した。 5-Aza-dC 処理後にARID の発現が増加することがわかり、メチル化状態の関与が示唆された。 siRNA によるARID の発現抑制の条件を検討して、それぞれの細胞の至適濃度を決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
組織標本での検索は6つの因子について終了しており、順次、因子を追加しているところである。 培養細胞系での発現状態、次年度のための条件検討も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
組織研究では、検索するクロマチンリモデリング因子を増やし、ヒストン修飾酵素に関しても検討する。胃癌で関連の見られた因子については、腺腫や前癌病変でも発現を調べて、その臨床病理学的意義を明らかにしていく。 培養細胞系では、siRNAによる実験系を利用して、それぞれの因子の機能を明らかにしていく。また5-Aza-dC処理によって発現増加が見られたことから、プロモータ域のメチル化状態を検索する。諸因子の中でARID1Aが比較的つよい腫瘍抑制効果を有すると考えられるため、その結合部位について、培養細胞を利用して検索を進める。
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Causes of Carryover |
利用する抗体の選定が少し遅れ、抗体の発注が一部、次年度になった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度予算とともに、速やかに抗体を発注する。その他は予定通りに研究計画を遂行する。
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Research Products
(1 results)