2015 Fiscal Year Research-status Report
オンライン分散機械学習を活用した細胞評価システムの構築
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26670181
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
梅澤 明弘 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 再生医療センター, センター長 (70213486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 誠一 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, その他部局等, 研究員 (20589741) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 移植病理 / エピゲノム / 機械学習 / 再生医療 / 幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は機械学習技術・Information Retrieval技術のバイオビッグデータへ応用として細胞評価技術を確立し、実証検証により評価技術の製品化・サービス化への課題検討を目標とする。ゲノム・トランスクリプトーム・エピゲノムデータを利用したiPS細胞、ES細胞、体性幹細胞の分類・評価技術について、大規模分散オンライン機械学習フレームワークを活用し、ゲノムワイドにデータを活用する。異なる組織由来、異なる継代数のヒト多能性幹細胞、および異なる方法で樹立したヒトES細胞を用いた網羅的DNAメチル化解析を行った。ヒト幹細胞は、個体や組織ごとにそれぞれ特徴をもち、クローナルな集団とはいえない。たとえば、拒絶などの問題のない自分の細胞で自分の組織再生を行う細胞として注目される体性幹細胞であるが、これを移植元として使うという研究の歴史は比較的浅く、単離法やその定義に統一された概念がまだ存在せず、研究者により異なる細胞を扱っている可能性があり、基準の構築に向けたデータの供出を行った。「エピジェネティック・プロファイル」を用いた再生医療に適した細胞の選別を行うための革新的システムを構築し、臨床への実用化を見極める研究開発を進める上で、再現性・信頼性のあるデータを蓄積する必要がある。さらにヒト胚性幹(ES)細胞を含む幹細胞は、培養条件や培養期間に応じて変化していくという課題がり、再現的に細胞を得やすいヒト幹細胞全般に関して実験を進めた。本年度は特に上記調製したヒト幹細胞、並びに分化誘導した細胞群に対し、illumina HumanMethylation450Kを使用した網羅的DNAメチル化解析、ChIP-on-chipを使用した網羅的ヒストンメチル化解析、網羅的遺伝子発現解析を行った。、
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々の研究グループは豊富な細胞リソースを有しており、再現性の高いデータ供出が可能となっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
〈ヒト胚性幹(ES)細胞、ヒト多能性幹細胞のエピジェネティック・プロファイリングによる解析〉調製したヒト幹細胞、並びに分化誘導した細胞群に対し、illuminaHumanMethylation450Kを使用した網羅的DNAメチル化解析、ChIP-on-chipを使用した網羅的ヒストンメチル化解析、網羅的遺伝子発現解析を行う。そのための適切なプロトコールを確立し、必要に応じて他の手法による確認を行なう。得られた解析結果のシグナル値を元にエピジェネティック・プロファイル評価システムにより解析するとともに、高品質バイオインフォマティックス解析系を構築する。様々なエピゲノム解析によるプロファイリングの結果、細胞に発現するエピゲノム修飾が推定され、これに対応した分化指向性、腫瘍リスク率の発現を決定する。
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Causes of Carryover |
3月に予定していた海外渡航を行わなかったため、次年度発生額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に物品の購入費として充当する予定である。
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