2015 Fiscal Year Annual Research Report
包括的なミトコンドリア品質管理制御機構の解明と代謝性疾患におけるその破綻
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26670193
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
樋上 賀一 東京理科大学, 薬学部, 教授 (90253640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖田 直之 公益財団法人佐々木研究所, その他部局等, 研究員 (60453841)
須藤 結香 東京理科大学, 薬学部, 助教 (70646695)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | カロリーの制限(CR) / 白色脂肪組織(WAT) / Srebp-1c / Sirt3 / ミトコンドリアの品質管理 / ミトコンドリアシグナルペプチターゼ / Mipep / ミトコンドリア病 |
Outline of Annual Research Achievements |
適度な摂取カロリーの制限(CR)は、加齢に伴う種々の生理的、病理学的変化を抑制し、平均及び最大寿命を延伸する。我々は、このCRの抗老化・寿命延伸作用に、白色脂肪組織(WAT)特異的に発現が亢進する脂肪酸合成に関わる主要な転写因子であるSrebp-1cを介したde novo脂肪酸合成の活性化に加え、ミトコンドリアの生合成の亢進および酸化ストレスの抑制が重要であることを発見した。また、近年、Sirt3がミトコンドリアの品質管理に重要であることが示されている。Sirt3をはじめとするミトコンドリアタンパク質はミトコンドリアシグナルペプチターゼ(MtSPase)によって切断されるミトコンドリアに局在する。我々はCRしたマウスのWATにおいて、Sirt3タンパク質が37kDaの前駆型から28kDaの活性型へのプロセシングが亢進していること、また、MtSPaseの中でもMipepがSrebp-1c依存的にCRにより発現が亢進することを見出だした。そこで、マウス脂肪前駆細胞株3T3-L1において、MipepをノックダウンするとSirt3を含むミトコンドリア関連タンパク質の発現が減少した。ヒトの4家系において同様のMtSPaseの一つであるMPPαの変異がミトコンドリア病の一つであるFriedreich's Ataxiaの発症に関わることが2015年に報告された。これはMtSPaseの変異がヒトにおいて疾患を引き起こすという初めての報告である。それゆえ、MtSPaseであるMipepの欠損または変異もミトコンドリア病発症に関わる可能性が考えられた。 現在、Mipepが生体においてミトコンドリア機能および老化に及ぼす影響を解析するために、Mipep knockout (KO) miceを作製中である。このマウスは臓器特異的にKOするため、Cre-loxPシステムを用いており、キメラマウスまで作製が完了した。
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Research Products
(1 results)