2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26670223
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
村松 正道 金沢大学, 医学系, 教授 (20359813)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 環状DNA / 常在ウイルス / ローリングサイクル / DNAウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
昨今、常在細菌叢や腸内フローラという言葉はかなり一般に浸透し、我々の体、特に消化管内には、非常に多くの細菌類が共生し、細菌叢を形成しているという概念は、既に一般にまで広がった知識となった。 細菌のみならずウイルスも細菌叢の中に紛れ込んでおりそのような常在ウイルスには日和見感染を起こすものが含まれるのではないかという着想をもとに本計画が立案された。 ローリングサイクル増幅法は環状DNAを強力に増幅する方法で,これまで新種のポリオーマウイルスを同定している実績がある手法である。本研究では、健常および病態サンプルを用いて、そのDNA中から環状DNAを増幅し、その中に新規病原体ウイルスが存在するかを検討するものである。 まずは模擬サンプルを使ってtotal DNAの中から非常に小量含まれる環状DNAが特異的に増幅される条件を決めた。実際この条件で臨床検体を試したところ、皮膚の常在ウイルスであるMCVウイルスを健常人から増幅できる事が確認された。この条件を用いて健常サンプルや病態サンプルから環状DNAの増幅を試みたところ、いくつかのポリオーマウイルスは増幅されたが、それは既に報告済みのウイルスであり、新規ウイルスは見られなかった。一方、幾つかのサンプルから、由来が不明の環状DNAを増幅でき、現在、これらがいったい何であるのか、病態との関連はあるのかを検討中である。 本研究でみつかった由来不明の環状DNAがウイルスなのか、病原性と関連づけられるのかに答えを出すにはまだ調査が必要であるが、萌芽的研究としては一定の成果を得たと考える。
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[Journal Article] Detection of hypermutated human papillomavirus type 16 genome by Next-Generation Sequencing.2015
Author(s)
Wakae K, Aoyama S, Wang Z, Kitamura K, Liu G, Monjurul AM, Koura M, Imayasu M, Sakamoto N, Nakamura M, Kyo S, Kondo S, Fujiwara H, Yoshizaki T, Kukimoto I, Yamaguchi K, Shigenobu S, Nishiyama T, Muramatsu M.
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Journal Title
Virology.
Volume: 485
Pages: 460-466
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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