2014 Fiscal Year Research-status Report
合意形成ネットワークによる臨床推論と身体診察を組み合わせた教材共有アプリの開発
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26670242
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大滝 純司 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20176910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 博 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50176195)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 医学教育 / 教材開発 / ネットワーク / 合意形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多忙な指導医間の合意形成を促しながら臨床推論の教材を作成することを可能にする、インターネット経由のアプリケーションソフト(以下、アプリ)あるいはそれに類似したシステムを開発することにある。今年度は、以下の研究活動を行った。 (1) 臨床推論の教材に必要な要素の再検討:これまでの研究成果に新たな文献や資料を加えて検討した。 (2) 指導医による作業班の組織作り:臨床推論の指導にくわしい臨床指導医6名による作業班を組織した。 (3) 意見集約に必要な機能の再検討:デルファイ法など合意形成の手法に関する新たな文献や資料を検討した。これまでのシステム開発で得られた知見に上記を加えて再検討した。 (4) 教材作成アプリの基本構造設計:アプリ開発業者(2社)に上記を提案し、設計の手順や仕様について協議した。上記の(1)と(2)をもとに教材作成アプリの基本構造を設計した。この検討において、研究分担者である石田博氏(山口大)を介して、北海道大学病院医療情報部の遠藤晃部長から貴重な助言が得られ、共同研究者としての継続的な研究協力について合意した。 (5) 試作版システムの開発:試作レベルでのシステムを開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、初年度はシステムの設計計画の段階までを予定していたが、試作段階ではあるが、実際のシステムを開発することができた。システムの開発は次年度に行う予定であり、当初の計画以上に進展したと判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 教材作成アプリ(試作版)の試験的運用:作業班として組織した指導医により教材の作成と改良を行う。その指導医に対する面接により、試作版システムの効果や問題点を明らかにする。 (2) 試作版システムの改良と実装版の開発:(1)の検討をもとに試作版システムを改良することにより、実装版システムを開発する。 (3) 研究成果の中間報告:本研究のこの時点での成果を医学教育学会等で報告する準備を進める。 (4) 成果物公開方法の検討:開発した実装版システムの公開方法と、利用目的の拡大について共同研究者等と議論する。
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Causes of Carryover |
初年度から試作版システムの開発が開始できる見通しになった段階で、システム開発以外の経費を節約した。しかし、開発作業を委託した業者から試作版システムが納品された時期が年度末になり、その費用の支払いは手続き上は次年度となるため、次年度使用額が生じたものである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試作版システム開発の費用、実装版システム開発の費用、研究打合せ旅費などに使用する予定である。
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Remarks |
「COBIA(コビア)」とは、この研究で開発するシステムの略称で、「匿名合意形成システム」の英訳「online system for COnsensus Building In Anonymity」から名づけた。
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Research Products
(1 results)