2014 Fiscal Year Research-status Report
大学病院研修医のストレスと対処法ならびにメンタルヘルスとの関わりに関する研究
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26670248
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
丸山 徹 九州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (50229621)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メンタルヘルス / 新臨床研修制度 / 長時間勤務 / 医療労働 / 研修医 / ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度開始の挑戦的萌芽研究課題「大学病院研修医のストレスと対処法ならびにメンタルヘルスとのかかわりに関する研究」では、申請書の年度計画に従って、大学病院研修医への聞き取り調査を行なった。調査の対象者は、本大学病院の労務規定に照らして一定時間以上の時間外労働を行なったことにより職場環境室から長時間労働に関する面談の要請があった研修医である。面談により長時間労働の実態や長時間労働にならざるを得ない病棟環境や研修事情も浮き彫りとなり、中にはメンタルヘルスが低下している研修医も見られた。これらの一部は今年度、労働環境とメンタルヘルスの関係に焦点を当てた形で、日本産業衛生学会の九州地方会において口頭発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の新臨床研修制度下の臨床研修医で長時間勤務に該当した研修医に面談を行なった。該当者の長時間勤務にいたった理由や超過勤務時間数、時間外勤務時の勤務状況、勤務態様、およびこれによる心身の疲労度と抑うつ状態に関しても一定数値化して実態把握することができた。これらの結果は日本産業衛生学会九州地方会においてその一部を発表したため、上記区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は長時間勤務を行なった該当者の超過勤務時間数とこれによる心身の疲労度や抑うつ状態に関して、相互の相関を解析することでより詳細に実態を把握することが出来ると考えられる。また研修医本人の意向とは別に病棟の直属の上司である指導医や病棟医長などが研修医の超過勤務やこれによるメンタルヘルスの低下をどの程度把握しているか、どのようにとらえているか、という視点も重要である。このため長時間勤務による面談対象者以外にこれらの関係者面談をも設定して、異なる視点から大学病院研修医の過重労働の実態に迫る予定である。
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