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2015 Fiscal Year Research-status Report

ヒト由来の生体原料および試料の商業的な枠組みにおける使用について

Research Project

Project/Area Number 26670250
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

石埜 正穂  札幌医科大学, 医学部, 教授 (30232325)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 飯田 香緒里  東京医科歯科大学, 学内共同利用施設等, 教授 (90570755)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords再生医療 / 他家移植 / アロ細胞 / 法制度 / 仲介機関 / 細胞医薬品
Outline of Annual Research Achievements

5月に韓国の再生医療関係の政府機関と企業をそれぞれ訪問、9月にレギュラトリーサイエンス学会に参加、1月に英国のBiobanking2016に参加するとともにCell Therapy Catapultを訪問、3月に再生医療学会に参加した。
韓国は世界でも細胞治療の実用化の先端をいく。この中で、KFDA、KNIH、Pharmicell社、Cellgram社、Medipost社を訪問しヒアリングを行った。プライベートの幹細胞バンキングビジネスは、実際に必要になる確率が低いことや、公的バンクとバッティングすることから世界的に警戒される傾向にある。そのような中、韓国ではプライベートバンキングが大々的に展開されている。しかしプライベートバンキングの実施には、細胞調達の必要性およびバンク顧客に治療を提供する現実的責務があり、韓国で他家材料を使用する細胞治療の実用化が進んでいる大きな要因がそこに潜在するものと考察された。しかしながら現実に実施に至っていたのは本来なら捨てられるべき組織を活用した細胞医薬の製造販売事業であり、採取に侵襲的手技を伴う細胞組織を用いた製品展開を大規模で行う必要性に対応できる十分な法律やガイドラインについては、必ずしも整っている状況ではない模様であった。
英国のCell Therapy Catapult訪問では再生医療実用化に関するヒアリングを行った。英国ではBSEの関係から他家材料の調達に慎重な背景があるところ、ニュージーランドの病院と提携することでその課題を解決していた。日本における材料調達のハードルは、提供者の募集や倫理観の側面から非常に高いと考えられるが、欧米では必ずしもそのようなことはなく、ICさえ整えれば大きな問題はない様子であった。しかし無償提供を前提とする中で充分な組織細胞の提供がどのように達成されているのかに関してまでは充分に解明できなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

他家由来の細胞を、再生医療製品の製造販売用として(研究用や臓器移植用ではなく)調達する手段について情報を収集したかったのだが、血液以外でそのようなことを実施している例が世界的にも極めて少なく、実施しているとしても臍帯など本来であれば捨てられている細胞組織の使用に限定されていることが多かった。そのような中で、最近日本で薬事承認を受けたテムセルHS注の材料供給元である米国では、侵襲性を伴う骨髄穿刺による細胞の提供が実現している。これは病院と企業の連携で実現していると思われるところ、センシティブな内容であることから、27年度においては、努力の甲斐なく、実施の実態はおろか実施医療機関等の所在についてさえ十分な情報を得ることができなかった。

Strategy for Future Research Activity

国内業者その他のヒアリングによれば、他家材料を使用した医薬を提供している米国企業では、経済的な事情を有する人に対して治療を無料にするかわりに骨髄の提供を申し出てもらうなど、実質的には臓器売買に近いことが行われている事実もあるようだった。しかしながら一方で、企業主導により非営利の細胞採取センターを設立する動きも進んでいる模様である。28年度には米国における関係者のヒアリングを実現させることにより、本課題の目的(ICの在り方、材料供給における臓器移植と細胞治療の交通整理、バンク運営の在り方、提供者募集の在り方などの整理)の達成に資するデータを整え、成果報告を行いたい。

Causes of Carryover

他家由来の細胞を、再生医療製品の製造販売用に調達する手段について情報を収集したかったのだが、血液以外でそのようなことを実施している例は極めて少なく、実施しているとしても臍帯など本来であれば捨てられるべき細胞組織の使用に限定されていることが多かった。そのような中、米国では、侵襲性を伴う骨髄穿刺による細胞の提供が実現しているが、これは病院と企業の連携で実現していると思われるところ、センシティブな内容であることから、27年度においては、実施の実態はおろか実施機関等の所在についてさえ十分な情報を得ることができなかった。このためヒアリングの目的で訪問すべき米国の然るべき機関を選定することができなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

米国の然るべき機関への訪問を実現するとともに、国内外の必要機関へのヒアリングを達成する。このため、大半を旅費として使用する予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2016 2015

All Journal Article (1 results) Presentation (3 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] 大学に移動してきた医療開発の重心 ~新たな社会構造の中で大学は知財戦略をどうすべきか2016

    • Author(s)
      石埜正穂
    • Journal Title

      IPマネジメントレビュー

      Volume: 12 Pages: 4-9

  • [Presentation] 大学での知財取得やインセンティブ確保における課題2015

    • Author(s)
      石埜 正穂
    • Organizer
      日本知財学会
    • Place of Presentation
      東京大学
    • Year and Date
      2015-12-05 – 2015-12-05
    • Invited
  • [Presentation] 職務発明制度改正と大学2015

    • Author(s)
      石埜 正穂
    • Organizer
      日本知財学会
    • Place of Presentation
      東京大学
    • Year and Date
      2015-12-05 – 2015-12-05
  • [Presentation] 職務発明制度の改正と大学2015

    • Author(s)
      石埜 正穂
    • Organizer
      産学連携学会
    • Place of Presentation
      北見工業大学
    • Year and Date
      2015-06-26 – 2015-06-26

URL: 

Published: 2017-01-06  

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