2016 Fiscal Year Annual Research Report
Do drug-administration-assisting devices used by pharmacists improve patients' QOL?
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26670260
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
天野 学 兵庫医療大学, 薬学部, 教授 (70595644)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 3Dプリンタ / 補助器具 / 個別作成 / 最適化 / 薬局で提供 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、「障害を有する人の手指の形状・運動能力の調査・解析と個別の補助器具作製」(検討1)および「個別化した補助器具をいかにすれば薬局で提供できるか検討」(検討2)について検討することとしていた。 まず、薬局においてインスリン注射を使用中の糖尿病患者に対して自己注射の使用性(押しやすさ、握りやすさなど)や安全性(液漏れ、血液の逆流)などに関する17項目に関するアンケート調査を行った。この結果、使用性に関する項目では、3~9%が低評価であることに加え、20~30%が「どちらともいえない」との回答であった。インスリン注射補助器具の認知度はわずか3%であった。また、昨年度補助器具の既製品と我々の作成による試作品4種で使用感についての検討を行った。これについて統計を再度行った上で論文化し、現在投稿中である。さらに、試作品を元に補助器具のモデル原型を開発した。この補助器具開発品、補助器具なし、および既製品とで使用性(押しやすさ、握りやすさ、保持のしやすさおよび総合評価)と安全性(インスリン排出量の比較)について検討を行った。この結果保持のしやすさは、開発品は補助器具なしより良いものの既製品とほぼ同等であった。押しやすさ、握りやすさおよび総合評価については開発品の評価が補助器具なし、既製品のいずれに対しても有意に高いことが明らかとなった。安全性においては、開発品、補助器具なし、および既製品とで差はなかった。これらの状況については現在論文を執筆中である。この後、インスリン自己注射を行っている一般の糖尿病患者に対し手指の大きさや形に合わせた補助器具を作製し、使用性の違いについて探索的調査を行う予定である。 よって、研究全体として、検討2についてはある程度の検討を行うことができた。しかし、検討1については行うことができなかった。また、インスリン以外の補助器具については検討できなかった。
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Research Products
(3 results)