2016 Fiscal Year Annual Research Report
Search for RNA Biomarker in Aqueous Humor from patients by Conprehensive Transcriptome Analysis
Project/Area Number |
26670263
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
田中 佑治 国立研究開発法人理化学研究所, 情報基盤センター, センター研究員 (40625513)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 純 国立研究開発法人理化学研究所, 予防医療・診断技術開発プログラム, 副プログラムディレクター (30391923)
國方 彦志 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40361092)
藤田 幸輔 東北大学, 医学系研究科, 助手 (80708115) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | circulating RNA / 前房水 / 次世代シーケンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
前房水は検査目的で採取することができる体液であるが、わずか数100μLと微量であり、細胞成分を含まない。そのため、多くのサンプル量を必要とする網羅的な分子探索は困難であり、とりわけ次世代シーケンサーによるRNAの解析は報告例が少なく、研究開始時点では、サンプル量を担保するために複数の患者サンプルを混合したものに限定され、その役割も明確ではない。本研究では、白内障や緑内障患者から前房水をサンプリングし、それぞれ個別にRNA抽出を行った後に次世代シーケンサーを用いて個別にRNA解析を実施した。アダプターなどの不適切な配列を除去して得られた約500万リードの内、約8万リードがmiRBaseに登録されたmicroRNAマップされた。1つの検体から約平均360種類のmicroRNAが検出され、そのうち約3分の1の126種類が白内障8検体で共通して検出された。これらの共通して検出されたmicroRNAの内、発現量の高い上位40種類の中で約75%が、本研究終了時までに前房水中に存在することが報告されたmicroRNAと一致していた。一方で、緑内障患者サンプルに関しては、RNA抽出に不具合が生じたため、統計学的に検討する上で十分なサンプル数を得ることができず、疾患特異的なRNAを見出すことができなかった。一方で、微量のRNA解析を効率よく実施するための新しい解析方法を検討した。しかし、研究期間中に同様のキットが新たに販売されたため、新しいキットの性能を検証し、従来製品よりも前房水の様な微量サンプルに適していることを確認した。また、将来的な機能解析の準備として動物実験の新しい評価方法を検討し、網膜障害をイメージングで直接的に評価できる様にした。
|
Research Products
(1 results)