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2014 Fiscal Year Research-status Report

肝機能異常に対する歯周病の影響を解明するための探索的疫学調査

Research Project

Project/Area Number 26670316
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

谷川 武  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80227214)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 丸山 広達  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20627096)
古川 慎哉  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60444733)
江口 依里  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60635118)
斉藤 功  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90253781)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords肝機能障害 / コホート研究 / 歯周病 / 介入研究
Outline of Annual Research Achievements

平成26年度は、歯周病重症度と肝機能検査指標との関連について、申請者らが愛媛県東温市の30-79歳の男女を対象として実施している疫学研究「東温スタディ」に、平成23-24年度に参加した920名を対象に横断的に分析した。本研究では歯周病重症度を測定する指標として、残存歯数、Bleeding of probing(BOP)、唾液中乳酸脱水素酵素(LD)、ヘモグロビン(Hb)濃度、歯肉溝滲出液中のα1アンチトリプシン、ラクトフェリン濃度を測定し、肝機能検査指標として血清ALT、AST、γGTP濃度を測定した。性、年齢、肥満度、現在喫煙・飲酒習慣の有無、身体活動量を調整変数とした共分散分析により歯周病指標3分位別の、肝機能検査指標の多変量調整平均値を算出し、重回帰分析によって直線関係を確認した。
分析の結果、歯肉溝滲出液中のラクトフェリン濃度が高いほど、血清ALT、AST濃度が有意に高かった。また、α1アンチトリプシン濃度が高いほど血清ALT、AST濃度が高くなる傾向がみられた。α1アンチトリプシンやラクトフェリンと肝機能検査指標との関連は肥満者(BMI≧25)でより明確になる傾向がみられた。肝機能に対して影響を及ぼす飲酒習慣についても、現在飲酒するか否かで層別化して同様に解析したが、飲酒習慣の有無により、関連性の傾向が異なる傾向はみられなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は横断的に解析を行った。疫学研究における歯周病の評価法は一定しておらず、その中で新規的な評価法である歯肉溝滲出液検査による歯周病指標と肝機能検査との関連がみられたことは、目新しい発見であると考えられる。また介入研究も終了しており、現在肝機能検査指標についてのデータベースを構築している。介入研究による歯周病指標の改善と肝機能指標の変化を分析することは、歯周病治療の有用性を示すのみならず、歯周病指標の改善→肝機能の改善という因果関係についても示すことができると考えられる。
横断的な解析と介入研究による解析の両アプローチによる研究を計画通り、現状の達成度を維持して研究を進めていくことで、2年間で本研究の目的は達成される予定である。

Strategy for Future Research Activity

平成27年度は介入研究の結果について解析を行う。既に試験は終えており、現在データベースを構築している。この介入研究では、歯周病治療の有用性を評価するのみならず、歯周病と肝機能との因果関係についても検討することができる。さらに、歯周病→肝機能→糖尿病という経路についてアプローチできる統計手法を現在検討中である。このアプローチを実施することができると、歯科検診や歯周病治療による肝疾患や糖尿病予防に関する新たなエビデンスを示すことができると考えられる。
また平成26年度から新たに調査をしている東温スタディの集団を加えて規模の大きい横断的な解析も実施できるように状況を整えている。大規模にすることで、今年度の報告に用いた集団ではみられなかった歯周病指標と肝機能検査指標との関連が、サンプルサイズに起因するものかどうかなどについて、より詳細に考察することができると考えられる。

Causes of Carryover

調査に充当するスタッフを雇用しなくても済んだため。
また、当初計画していた国際学会への発表を実施しなかったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成27年度実施予定の東温スタディの調査費用に充当する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 全身炎症反応と口腔内炎症反応との関連:東温スタディ2014

    • Author(s)
      三好規子、谷川武、西岡信治、丸山広達、江口依里、森浩実、淡野桜子
    • Organizer
      第73回日本公衆衛生学会総会
    • Place of Presentation
      栃木県総合文化センター(宇都宮市)
    • Year and Date
      2014-11-05 – 2014-11-07

URL: 

Published: 2016-05-27  

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