2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26670326
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺島 裕也 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90538729)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ペプチド / 創薬 / GPCR / ケモカイン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
創薬標的となるαへリックスの探索と新しい創薬開発技術の開発を目指し、これまでに創薬標的となる候補ペプチド配列を絞り込み、このαへリックスペプチド配列に細胞膜透過配列を付加したペプチドを合成することで細胞遊走活性を低下させるαへリックスペプチド1つを同定した。 今年度はこの見出したαへリックスペプチドの細胞遊走阻害活性の向上を期待して、ペプチド内に1アミノ酸置換を導入した複数のペプチドを合成し活性を比較解析した。この結果、疎水性を上げるアミノ酸置換を導入した1つのペプチドにおいて細胞遊走阻害活性が増強することを見出した。この細胞遊走阻害活性は、膜透過配列を付加しない場合には認められなかったことより、このαへリックスペプチドは細胞内に取り込まれることで細胞遊走阻害活性を示し、その作用はペプチドの疎水性に依存する可能性が示唆された。 さらに創薬標的となるαへリックスの探索技術を検証する目的で、これまで候補ペプチドを見出した手法を他の複数のGPCRに応用し、細胞機能修飾活性の有無を指標に候補となるペプチドを探索した。その結果、これまでに同定したαへリックスペプチドに加えて、新たにもう1種の細胞機能修飾活性を示すペプチド配列を同定した。この結果より、本研究にて創薬標的となるαへリックスの探索のための基盤技術が構築できたと考えられる。今後、この基盤技術の活用と本研究で見出した細胞機能を調節する2つのαへリックスペプチドの応用が期待できる。
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Research Products
(3 results)