2014 Fiscal Year Research-status Report
CDISC標準対応症例データレポジトリーシステムの構築と運用・評価
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26670346
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木内 貴弘 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10260481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 洋 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40372388)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | CDISC / 症例データレポジトリ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、各分野の異なった研究グループの異なった臨床・疫学研究の個別症例生データをデータベースとして集積して、逐次データ抽出、メタアナリシス、統計解析に利用可能なCDISC標準による臨床・疫学研究症例リポジトリーの構築・運用評価を行う事にある。 本年度は本研究に必要なサーバーのハードウエアの導入・構築作業及びXMLデータベースソフトウエアBaseXのインストール作業を実施した。構築・導入した環境は次の通り。1)サーバー:omega.umin.ac.jp、2)オペレーティングシステム:レッドハットエンタープライズ6.1、3)外部公開用IPアドレス:130.69.94.141、4)BaseXサーバー:BseX 7.9-14.1 臨床試験サンプルXMLデータとしてCDISC ODM形式(XML形式)のサンプル臨床試験データを作成して上記構築のサーバーシステム環境に試験取り込みを実施した。この作業のためにデータは4試験分作成した。日本語を含むサンプルデータを作成し上記システムに取り込んで様々な検索を実施したが今回の研究範囲内の環境では問題無く検索が実施できた。しかしながらXpath、XQuery等の技術者向けの検索方法を駆使しなければならず一般の非技術者が大部分を占める臨床試験関係者にこれら技術の習得・強要は難しく利用のための前提とすると大変使いにくいものに有ると思われた。これらXPathやXQuery言語を隠蔽化したフロントエンドアプリケーションが必要と再確認した。 これら結果を踏まえてフロントエンドアプリケーションの仕様策定を実施した。XPathやXQueryの隠蔽と共にある程度利用頻度の高いと思われる検索に関しては予め項目ごとのボタン等を配置して簡単に利用可能なようにするなど簡単に使える配慮が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の作業範囲は環境構築、サンプル臨床試験データの導入、試験検索、フロントエンドアプリケーションの仕様策定であり、それら各項目の作業は計画通りの進捗であった。 また追加の成果としてCDISCの年会である、CDISC International Interchange(2014年11月、米国North Bethesdaで開催)にて本研究の途中の成果の発表を実施した。これにより本研究に対する仕様策定側のCDISCの関心がより高まり、本研究分野におけるCDISC ODM形式の利用が促進され、より良い仕様改訂を推進することに繋がると期待する。同じく同カンファレンス参加者にもCDISC ODM形式を利用した臨床・疫学研究レポジトリの可能性を紹介できた。これにより本研究成果である同レポジトリへの参加や利用が促進される可能性が出て来たと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
実際の臨床試験で収集したデータを用いて様々な検索を実施して、詳細なWebアプリケーションの仕様策定を行う。これに基づいてシステム開発を実施し、更にシステム検証、仕様再策定、システム再構築を行う。 今期はシステム構築等は実施したが今後新たなバージョンのシステム提供がなされた場合は新バージョンの機能と現行との差を検討してアップデートするか慎重に判断したい。 今後は研究計画に従って策定された仕様の見直しを実施し、実際にフロントエンドアプリケーションの開発を行う。 アプリケーションを運用し、その評価を研究班内で実施する。
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Causes of Carryover |
本研究に使用したXMLデータベースソフトウエアのBaseXであるがバージョンアップがされる度にトークナイザー(一連の入力ストリームよりコマンドとアーギュメント等を切り分けるサブシステム)での日本語処理機能の処理に幾つか不具合が発生する現象が見受けられた。来期にフロントエンドアプリケーション部分の改良作業により作業工数が必要と見込まれたのでその対応分とする。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
フロントエンドアプリケーションの日本語処理部分の難易度増加に対応する作業工数とし開発のため追加技術者稼働費用とする。
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