2014 Fiscal Year Research-status Report
個別化予防医療に向けてのDNA検査と家族歴聴取の有用性に関する研究
Project/Area Number |
26670363
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 直秀 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90174680)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 直 東京大学, 医科学研究所, 助教 (00597271)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | DNA検査 / SNP / 疾患リスク / 個別化医療 / 家族歴聴取 |
Outline of Annual Research Achievements |
個別化予防医療の有効な実施方法を検討するために、SNPに基づくゲノム情報に、レアバリアントを見出すための詳細な家族歴聴取を組み合わせ、DNA検査結果を患者に開示してコンサルティングを行う。このことにより、患者の疾患に対する理解や健康観、予防行動など個別化予防医療への影響を明らかにすることを目的とする。具体的には、健康診断受診者の中から、DNA検査に不安のない者を選択し、専門医の元でDNA検査を実施する。その後、DNA検査結果を患者に開示することによって、予防的介入のコンサルティングを行い、疾患に対する理解や健康観、行動変化などの個別化予防医療関連項目の評価をする。それにより適切な個別化予防医療を行うための介入方法を検討し、これを確立することを目的とする。 同意を得た30から40歳代の健康人20名を対象に、詳細な家族歴聴取とDNA検査を実施し、アンケート調査「病気のかかりやすさに対する認識調査」を行った。DNA検査のリスク予測の結果を医師が説明し、疾患リスク・推奨される予防、体質などに関するコンサルティングを行った。そして「病気のかかりやすさに対する認識調査」の再調査とDNA検査に関するアンケート調査を実施している。現在6ヶ月まで追跡調査が行われている。以上の調査結果から、①疾患のリスクに対する意識調査、②DNA検査結果開示によるリスクに対する認識の変化、③DNA検査結果開示による予防医療効果への期待の変化、④DNA検査に対する受容を解析している。 来年度には結果説明1年後のアンケートを回収して最終的な結果を得る予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始から1年以内に被験者20名を全てリクルートでき、DNA検査の結果を返すことが出来た。その後のアンケート調査も半年後まで全被験者から得られており、ほぼ順調に経過している。
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度にはDNA検査の結果説明後1年のアンケート調査を終了可能な状況になっている。この調査結果をもとに、研究計画を見直して新たな被験者を募集して研究を進める予定である。
|
Causes of Carryover |
当初予定していたDNAチップを用いてのSNP検査の料金が今年度12万円ほど安くなったため、残額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度も引き続きボランティアの参加を求めて研究を継続する予定なので、DNA検査の料金の一部に今年度の残額を充当する予定である。
|