2014 Fiscal Year Research-status Report
心臓MRI解析による右室非同期指標と右室多点ペーシングによる右室再同期療法の開発
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26670392
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
太田 昌樹 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (10719876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 忠 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (40510574)
金古 善明 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60302478)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 右心不全 / 心臓再同期療法 / 心臓MRI画像 / 右室非同期 / 右室多点ペーシング |
Outline of Annual Research Achievements |
右室の収縮障害を主因とする右室機能障害例の中には、内科的・外科的治療に抗療性の右心不全症例が存在する。我々は複数の自験例における観察を通して、右室内の電気的・機械的非同期が右心機能障害の増悪因子となっていること、そして右室内多点ペーシングによる右室再同期療法によって右心機能、さらに右心不全が改善しうることに着眼した。そこで本研究では、右室非同期という新たな病態の概念の構築とそれを標的とした新たな右心不全治療法である右室再同期療法の開発を目的として、1)複雑な収縮様式を呈する右室の収縮過程を包括的に評価しうる心臓MRIストレイン法を用いて右室の機械的非同期の非侵襲的評価方法・指標を開発し、さらに2)多点ペーシングによる右室再同期療法の非同期陽性右心不全例に対する有効性を検討することが研究目的の概要である。当該年度の研究計画では、右室の収縮過程を包括的に評価しうる心臓MRIストレイン法を用いて右室の機械的非同期の非侵襲的評価方法・指標を開発することを目標としていた。当院にて心臓MRIを撮像したすべて患者を対象に、右室局所の壁運動をストレイン解析を用いて評価し、各局所のストレイン曲線のなかで最早のピークと最も遅いピークとの時間差を非同期性を反映する指標(MRI非同期指標)として算出した。さらに、右室の電気的非同期の反映である完全右脚ブロック例と非ブロック例に分け、前者を予知するMRI非同期指標値をROC解析を用いて算出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在のところ右室の電気的非同期の反映を的確に反映する非同期指標は得られていない。その原因として現在の解析ソフトによる右室壁運動の解析の精度に難点がある。
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Strategy for Future Research Activity |
群馬大学工学部とも連帯して心臓MRI画像から右室心内膜面の新たな同定法を開発中である。
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Causes of Carryover |
解析ソフトによる右室壁運動の解析に難点があったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
右室壁運動の解析方法を開発するため、請求した助成金を使用する予定である。
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