2015 Fiscal Year Annual Research Report
GDF5-Ifrd1シグナルによる褐色脂肪細胞活性化機構
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26670449
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
檜井 栄一 金沢大学, 薬学系, 准教授 (70360865)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 肥満 / 褐色脂肪 / 転写調節因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトにおいて褐色脂肪組織は成長に伴い退縮し、成人ではその機能はほとんどないと思われていた。しかしながら近年、複数のグループから、成人における褐色脂肪組織の存在とエネルギー代謝におけるその機能的役割が報告され、同組織の重要性にあらためて注目が集まっている。我々は以前、Growth differentiation factor-5 (GDF5)が褐色脂肪細胞を活性化させること、GDF5により転写調節因子Interferon-related developmental regulator 1 (Ifrd1)の発現が誘導されることを見い出した。したがって本研究では、遺伝子改変マウスを用いた遺伝学的な解析により、「Ifrd1を含む転写調節複合体」と全身エネルギー代謝調節および肥満病態発現との関連性について解析し、さらに、GDF5によるエネルギー代謝調節におけるIfrd1の重要性を明らかとすることを目的とした。脂肪組織特異的Ifrd1欠損マウスを作製し、通常食負荷および高脂肪食負荷における表現型解析を行った。通常食負荷条件下において、脂肪組織特異的Ifrd1欠損マウスはコントロールマウスと比較して、体重、内臓脂肪重量、血糖値、耐糖能、インスリン抵抗性、ホルモン濃度に変化は認められなかった。一方、高脂肪食負荷群においても、脂肪組織特異的Ifrd1欠損マウスは、コントロールマウスと比較して、血糖値、耐糖能、インスリン抵抗性、ホルモン濃度には変化は認められなかったが、内臓脂肪重量の減少傾向が認められた。さらに脂肪組織における遺伝子発現をreal-time PCR法により確認したところ、脂肪組織特異的Ifrd1欠損マウスでは、コントロールマウスと比較して、PGC-1αやUCP1などの褐色脂肪細胞マーカー遺伝子の有意な発現増加が認められた。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Glucose Uptake and Runx2 Synergize to Orchestrate Osteoblast Differentiation and Bone Formation.2015
Author(s)
Wei J., Shimazu J., Makinistoglu MP., Maurizi A., Kajimura D., Zong H., Takarada T., Iezaki T., Pessin JE., Hinoi E., and Karsenty G.
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Journal Title
Cell
Volume: 161
Pages: 1576-1591
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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