2014 Fiscal Year Research-status Report
補体因子MASP-1/3を標的とする新規製剤の開発とSLEモデル動物への治療効果
Project/Area Number |
26670478
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
関根 英治 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40363759)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 豪 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80583632)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 補体 / 第二経路 / レクチン経路 / MASP-1/3 / MAp44 |
Outline of Annual Research Achievements |
①MASP-1/3遺伝子ノックアウトのC57BL/6マウスにリコンビナントMASP-1/3を免疫し、モノクローナル抗体の作製を試みたが、MASP-1/3に対する抗体は産生されなかった。その理由として、MASP-1/3遺伝子のノックアウト部位をスキップして、MASP-1/3遺伝子ノックアウトマウスでもMASP-1/3の微量タンパクが産生され、これが免疫寛容を誘導してしまったためと考えられた。 ②MASP-1/3を阻害する融合タンパクMAp44-Igの開発 C57BL/6マウスの心臓、肝臓からtotal RNAを抽出し、RT-PCRでMAp44のDNA配列を増幅、大腸菌でクローニングしvector pFUSE-IgG1-Fc1にMAp44遺伝子を組み込んでCHO細胞にTransfectionした。MAp44-Ig融合タンパクの産生を確認し、4M NaCl条件下でPritein Aによる免疫沈降法にて融合タンパクの回収を行った。融合タンパクの機能解析として、mannan coat plateでのC3 deposition、C4 depositionが阻害されるか検証したところ、いずれも融合タンパクを加えるとdepositionが増加してしまい、逆に補体が活性化されてしまう結果となった。 ③MASP-1/3を阻害する融合タンパクMAp44-PAの開発 MAp44-Igで補体が活性化された結果であったため、IgG1の影響の可能性を考え別のtagを有するvectorで再度MAp44の融合タンパクを作成した。pFUSE-IgG1-Fc1に組み込んだMAp44のDNA配列を制限酵素で切り出し、vector pCAG-Bsd PA tag-Cへ組み込んだ。PA tagに対するaffinity chromatographyで融合タンパクを回収した。MAp44-PA融合タンパクはmannan coat plateでのC3 deposition阻害作用が確認された。現在、融合タンパクを量産しさらに解析中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した、抗MASP-1/3モノクローナル抗体と、MASP-1/3を阻害する融合タンパクMAp44-Igの開発がうまくいかなかったため、新たにPA-tagを付加したMAp44-PAを開発し、 vitroの検査でのパイロットスタディーでは、MAp44-PAによるレクチン経路の阻害作用が確認されたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初予定した、抗MASP-1/3モノクローナル抗体と、MASP-1/3を阻害する融合タンパクMAp44-Igの開発がうまくいかなかったため、新たにPA-tagを付加したMAp44-PAを開発した。 パイロットスタディーでは、in vitroの検査でMAp44-PAによるレクチン経路の阻害作用が確認された。第二経路の阻害作用の有無の検討を行うため、現在、MAp44-PAタンパクを量産しさらに解析中を進める予定である。
|