2014 Fiscal Year Research-status Report
ターゲットRNAキャプチャーを用いた疾患責任遺伝子の網羅的RNAシークエンス解析
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26670505
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
才津 浩智 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40402838)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 遺伝学 / RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
スプライス異常が既知の患者検体(リンパ芽球)7検体と、常染色体劣性遺伝形式が想定される遺伝子に片アレルのみ変異を有している1検体の計8検体において、24遺伝子をターゲットにしたRNAキャプチャーを施行した。HiSeq2500の1レーンで8検体をシークエンスした。TopHatとnovoalignの2つのアライナーを用いて検討し、エクソンスキッピングとイントロン保持のパターンのスプライス異常の検出について比較検討を行った。得られた平均のリードDepthは180000リードと非常に厚みをもって読まれていた。 1) Novoalignの方がエクソンスキッピングの検出感度がよい傾向がえられたが、反対にイントロン保持のスプライス異常は検出できなかった。これは、転写産物配列に対してアライメントしているためと考えられる。一方、HopHatはイントロン保持のスプライス異常、エクソンスキッピング異常の両方の異常が検出可能であった。これらの結果から、TopHatでのアライメントが第一選択となると考えられた。 2) 平均のリードDepthは180000リードであるが、32リードしかない遺伝子から100000リードを超える遺伝子まで、遺伝子毎の発現量に極めて大きな差が認められた。そのため、解析が不能の遺伝子もあり、リンパ芽球での発現量によって、ターゲットプローブの選別が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ポジティブコントロール検体を用いた解析系の検討は達成できているが、実際の未診断検体を用いた検討には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、遺伝子診断がされていない患者検体での解析を進める。
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Causes of Carryover |
最初に設計したRNAキャプチャーの製品の不備による製品の交換が2回あり、実験計画が当初の予定よりも若干遅れているため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新たなRNAキャプチャーの設計とシークエンス用物品の購入を行う。
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