2015 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトiPS細胞由来肝臓の成熟過程の解析を目指したライブイメージング系の構築
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26670585
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
関根 圭輔 横浜市立大学, 医学部, 助教 (00323569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武部 貴則 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (20612625)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 再生医学 / 細胞・組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
iPSC細胞由来肝芽作製工程を評価する手法の一つとして複数のヒトiPS細胞株に対し、TALEN法を用い、ヒト細胞で恒常的に発現するAAVS1遺伝子領域に対するノックインを実施し、青色・緑色・赤色の蛍光タンパク質を発現するiPS細胞をそれぞれ樹立した。これらの蛍光発現iPS細胞を用いることで肝芽作製工程において共焦点顕微鏡による細胞分離が可能である。また、同様の手法を用いたノックインにより、細胞増殖を可視化可能なiPS細胞を樹立した。 一方、肝分化マーカー遺伝子を対象として緑色蛍光タンパク質遺伝子をノックインしたiPS細胞を樹立した。このiPS細胞は肝内胚葉以降で蛍光タンパク質の発現が検出可能であり、内在の遺伝子発現との相関を確認すると、内在の当該遺伝子がする時期と一致して蛍光タンパク質の発現が確認された。その強度(蛍光強度)は内在遺伝子の発現量の増加に比例して発現が増加することが確認された。 さらに、ヒトiPS細胞から肝細胞へと分化誘導した各段階のマイクロアレイによる網羅的遺伝発現解析、および各段階で作製した肝芽の機能評価により、肝芽作製に最適な平面分化誘導段階でのマーカー遺伝子を複数抽出することが出来た。今後これら候補遺伝子の絞り込みを行い、これまでに本研究で得られた技術を用い、これら遺伝子に対するノックインiPS細胞を樹立することにより、ヒトiPS細胞由来肝原基作製に最適な肝内胚葉細胞の可視化が可能になると期待される。
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Research Products
(7 results)