2014 Fiscal Year Research-status Report
がん幹細胞運命決定の糖代謝レオスタット仮説実証を通じて膠芽腫根治モデル創出に挑む
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26670635
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
北中 千史 山形大学, 医学部, 教授 (70260320)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 神経膠芽腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
自己複製能・腫瘍創始能といったがん幹細胞を特徴付ける形質を喪失させる手法の開発はがん根治実現のカギを握ると考えられるが、こういったがん幹細胞に特徴的な形質が如何なる機序で維持されているかはいまだ不明な点が多い。これに対して我々は「がん幹細胞の糖代謝活性が幹細胞形質維持調節に重要な役割を担っている」という新たな仮説を着想した。本課題はこの仮説を膠芽腫をモデルに実証する傍ら、がん幹細胞糖代謝標的治療を、膠芽腫幹細胞分化誘導法やbulk tumor control(非幹細胞制御)法等と理論的に組み合わせることによって膠芽腫根治の前臨床モデルを創出することを最終的な目標として行った。具体的にはまず最初にin vitroにおける解糖経路阻害が膠芽腫がん幹細胞の諸特性に与える影響を検討するとともに、in vivo における解糖経路阻害が実際に膠芽腫がん幹細胞による腫瘍形成を抑制しうるか検討した。その結果、解糖経路阻害がin vitroで膠芽腫がん幹細胞の諸特性を抑制するとともに、in vivoでも膠芽腫がん幹細胞による腫瘍形成を抑制することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題の根幹/大前提をなすコア仮説「グリオーマ幹細胞維持における糖代謝の重要性」を実証することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに得られた新知見を踏まえつつ、糖代謝阻害単独あるいは他のがん幹細胞分化誘導法との組み合わせが膠芽腫がん幹細胞に与える影響を、基本的には当初計画どおりの実験手法を用いることで検討を試みる。
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Causes of Carryover |
研究過程において申請時には予見できなかった新知見が得られ、この新知見に関する検討を十分に行うことにより得られると期待される情報に基づいて当初予定の研究を実施するほうが、当初予定の研究を拙速に実施するよりも遥かに研究費の有効活用が可能であり、有意義な知見が得られると考えられたため。 と同時に、科研費の効率的かつ有効利用を最大化するため、研究課題で行う予定の実験のうち、研究室に既存のマテリアルを使用することで推進可能なものは極力既存のマテリアルを使用することで実施する努力をしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新知見に基づいて今後得られるであろうと期待される新情報を踏まえつつも方法論的には当初計画どおりに研究を進める予定であり、そこで必要とされる一連の実験を実施するために研究費を使用する。
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Research Products
(6 results)