2015 Fiscal Year Annual Research Report
BRCA1欠損とエストロゲン作用に起因する卵巣がん発症メカニズムの解明
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26670730
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
太田 智彦 聖マリアンナ医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60233136)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | BRCA1 / エストロゲン / 卵管癌 / DNA損傷 / ヘテロクロマチン |
Outline of Annual Research Achievements |
Doxycyclin (Dox) 誘導性にBRCA1に対するshRNAとエストロゲンレセプター(ER)を発現する安定細胞株(shBRCA1・ER細胞)および、コントロールとしてshBRCA1のみを発現する細胞株、ERのみを発現する細胞株(全てER陰性ヒト乳腺diploid細胞株MCF10Aより平成26年度に作成した)を用いて実験を行った。①Dox添加時のDNA損傷をγH2AX 核内fociで解析したところ、shBRCA1・ER細胞で増加する傾向が認められた。②GFPタグを付けたRNase H1のDNA-RNA hybrid binding (HB) ドメインを作成して細胞内に一過性に発現させ、フローサイトメータにてR-loopを検出することが可能となったが、現在の所、明らかに有意な結果は得られていない。③Dox添加時のグローバルなヘテロクロマチン変化をMicrococcal nucleaseアッセイにて解析したところ、shBRCA1・ER細胞でクロマチンが弛緩するという初期結果が得られた。④Dox添加で長期培養した際に生じる遺伝子変化を、次世代シーケンサーを用いたターゲットリシーケンスにて解析したところ、shBRCA1・ER細胞においてTP53に変異の集積が認められた。⑤Dox添加で長期培養した細胞の染色体異常をG-bandingで解析したが、現在の所、有意な結果は得られていない。⑥分裂期クロマチン架橋をEdUによるDNAの蛍光発色にて解析したが、各細胞間に差を認めなかった。
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Research Products
(10 results)