2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26670745
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
蓑田 涼生 熊本大学, 医学部附属病院, 准教授 (30284772)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 内耳 / マウス / 耳胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は「遺伝性難聴の根本的治療法の開発」を最終目標とし、これまで内耳原基である耳胞を対象とした研究を行ってきた。胎生11.5日(E11.5)マウス胎仔においては頭部側面の血管を指標にすることにより輪郭すら見えない耳胞へもアプローチが可能であるが、これ以降のマウス胎仔では内耳の構造が発達に伴い複雑になり、頭部皮膚も厚みを増すため経子宮的アプローチは困難であり、これが研究の大きな律速要因となってきた。 本研究においては、マウス胎仔における内耳の局在と頭部表面の解剖を詳細に形態学的に評価することにより、胎生12日以降の子宮内胎仔内耳へのアプローチ方法を確立することを目的としている。また、これまで申請者が行ってきた胎生11.5日(E11.5)マウス内耳へのアプローチについても器具の改良により簡便な方法の確立を試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
E11.5 胎仔が存在している子宮のサイズと胎仔のサイズを計測し、3Dプリンターを用いて子宮を胎仔の側面から挟み込むような形状の透明なケースを作製した。それぞれ左右のケースの間隔は、最も指標となる胎仔の構造部が最も観察しやすくなるように調整する必要があり、現在まで複数のケースを作製し、試行錯誤を行っているが、それぞれ一長一短があり、最終形には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度に引き続き最適な形状のケース作成を試みる。これに加えて、内耳が光る(B6;129-Pax2tm1.1Gdr/J)マウスをJackson 研究所(米国)から購入し、内耳EGFP 発現マウスを用いた蛍光実体顕微鏡下での内耳の同定とアプローチ法の開発を行う。
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Causes of Carryover |
実験の遂行が遅れているため、費用の支出も遅れている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き遅れていた実験についても、実験を開始する予定である。それに伴い費用の支出も予定通り必要となる。
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