2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26670798
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大峡 淳 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40266169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
河野 芳朗 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60303129)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯の発生 / 発生速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究のゴールは歯の発生速度に関連する分子を同定し、歯の発生速度の制御機構を解明する事にある。再生は発生過程の再現であるが、ヒトの歯の発生には数年を要するため、歯の再生療法の実現には歯の発生(再生)の時間軸の意図的な調整が必要となるが、歯の発生速度の制御メカニズムはまったく明らかにされていない。本研究では、意図的時間軸変更に不可欠な歯の発生速度の制御メカニズムの解明を目的とする。本制御機構の解明は再生療法への展開・応用のみならず、老化メカニズムにも繋がるデータが期待できる。今年度は、速度を識別するために必須である歯の発生程度を詳細に細分化した、新たな歯の発生ステージを確立する事に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
時間軸の調整研究には、現在、蕾状期、帽状期、鐘状期の3つにのみ分類されている歯の発生を、さらにより詳細に把握することが不可欠である。そのため歯の発生ステージの細分化は、今後の研究遂行に必須のツールとなる。初年度でその確立に成功したことは今後の実験を可能なものとするため、大きな進展となる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に確立した細分化された歯の発生ステージを指標にして、organ culture法、発生抑制機構の除去、recombination法などのin vitro 研究において生じる微細な歯の発生速度の差を抽出し、その際に見いだされる変異分子の検索から、歯の発生速度を制御する分子の同定を目指す。さらに、同定遺伝子の機能解析を、妊娠母親マウスを用いたin vivo実験へと展開していく。
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Causes of Carryover |
研究室の一時的移転等の関係で、使用できなかった旅費、試薬が生じた。次年度には、予定の使用計画で予算を執行可能である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前述した推進方策にしたがい、必要な実験動物、試薬等の消耗品類を購入する。また、国内外の学会における成果発表の旅費に充てる
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