2014 Fiscal Year Research-status Report
TALENゲノム編集法を用いた骨形成促進薬のスクリーニングシステムの開発
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26670807
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西村 理行 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (60294112)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨形成 / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.スクリーニングシステムの開発に必要な骨芽細胞株の決定 骨形成因子BMP2刺激により、SOSTの発現を有意に増加させる細胞株として、骨芽細胞系株SaOS2が適していることを見出した。BMP2刺激ならびにRunx2あるいはOsterix等の過剰発現によりSOST遺伝子が安定的に誘導されることをRT-qPCR解析により確認した。またSSAレポーターアッセイにより、SaOS2細胞株がTALENゲノム編集に相応しいことも確認できた。したがって、SaOS2細胞は、TALEN法によるSOSTノックイン細胞作製に適していると考えられた。 2.Wntアンタゴニストに対するノックイン細胞株の作製 Wntに対しては、SOST以外にもアンタゴニストが存在するので、それらの関与も検討した。その結果、FrzBもBMP2刺激により、発現が誘導されることが明らかとなった。そこで、FrzBに対する創薬開発を目指して、FrzB遺伝子座にレポーター遺伝子をノックインすることを試みた。その結果、Golden Gate法を用いて、FrzB遺伝子座に対するTALENベクターを作製した。さらに、FrzBの挿入部位に相同組換えが可能なドナーベクターの構築も完了した。 3.PITCh法用ベクターの作製 TALEN法では、TALENベクターの作製ならびにドナーベクターの構築に多大な労力と時間を要する。一方、Cas9システムでは、ノックイン細胞株の作製は難しいとされてきたが、PITCh-Cas9法の開発(Nakade et al. Nat Commun 10.1038/ncomms6560.)により、Cas9法によるノックインが非常に効率的に可能となった。そこで、PITCh-Cas9法に必要なPITChベクターを作製し、PITCh-Cas9法を行える体制を整えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度に、1.スクリーニングシステムの開発に必要な骨芽細胞株の決定、2.Wntアンタゴニストに対するノックイン細胞株の作製に必要なコンストラクション、3.PITCh法用ベクターの作製を実施できたので、概ね順調に進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
1.SOSTノックイン細胞の作製 SOST遺伝子座へのレポーター遺伝子の挿入部位を決定後、Golden Gate法によりTALENベクターを作製、PCR法ならびにInFusion法を活用してTALEN法用のドナーベクターを作製する。作製したTALENベクターおよびドナーベクターをSaOS2にトランスフェクションし、limiting dilutionにより陽性細胞株の選択を行う。具体的には、一次スクリーニングは、ルシフェラーゼ活性の有無にて実施する。二次スクリーニングは、サザンブロット法による解析により、random integrationが無く、SOST遺伝子座にレポーターカセットが挿入されているクローンを選別する。 2.FrzBノックイン細胞の作製 すでに作製したTALENベクターおよびドナーベクターを細胞にトランスフェクションし、limiting dilutionによって培養する。一次スクリーニングは、ルシフェラーゼ活性の有無にて検索する。二次スクリーニングは、サザンブロット法により、random integrationが無く、FrzB遺伝子座にルシフェラーゼならびにVenusの融合遺伝子レポーターカセットが挿入されているクローンを分離する。 3.PITCh-Cas9法の活用 PITCh-Cas9の有効性を確認するために、まず、目的細胞と標的遺伝子を決定する。標的遺伝子の挿入部位を決定後、PITChベクターに標的遺伝子導入に必要なモチーフを付与し、PITChベクターを完成させる。PITChベクターをCas9ベクター、ガイドRNAとともに、目的細胞にトランスフェクションし、ノックイン効率を検討する。
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Causes of Carryover |
平成26年度に予定していた情報収集・成果発表に関して、旅費が殆ど必要でなかったため、使用予定の研究費が、若干、少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度の研究に必要な研究試薬に充当させ、当該費用を使用する。
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Research Products
(1 results)