2015 Fiscal Year Research-status Report
モーダル解析を応用した新たなオッセオインテグレーション評価方法の開発
Project/Area Number |
26670830
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 徹 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (50372321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 佳明 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (00709123)
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
池田 清宏 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50168126)
山川 優樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80324010)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歯学 / オッセオインテグレーション / モーダル解析 / 周波数解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、土木工学の建築物劣化や食品工学の食品成熟度を非破壊的に評価する共鳴振動周波数分析、さらには建築・土木工学領域をはじめ機械工学・自動車工学分野などに広く応用されている、共振ピーク時のモードシェイプ特性や振動減衰特性を用いて物体の動的特性を多角的評価するモーダル解析を応用し、インプラント周囲骨の治癒過程、オッセオインテグレーションの進行を加味した新たなインプラントオッセオインテグレーション測定装置を提案するものである。 東北大学工学研究科土木専攻数理システム設計学教室と協力し、共鳴振動周波数分析を用いた接触・小型のオッセオインテグレーション測定装置の検討・製作を行った。装置は、振動を加える小型加振部(ハンマーもしくはゴム・糸とバネ測り)およびインプラント本体の振動を測定する加速度計よりなり、振動の解析は周波数・波形解析ソフトを用いて行った。 現在までのところ、オッセオインテグレーションの程度の違いを想定した数種類の条件下の模型実験を行った。硬さの異なる3種類の顎骨模型に、形状の異なる2種類のデンタルインプラントを、3段階のトルク値にて埋入し、それらのインプラントに振動を付与した際のインプラント本体の振動を測定し、それぞれ条件の異なるインプラントにおける振動特性(共振振動周波数解析や波形特性)の検討を行っている。インプラントに刺激を直接付与するため、フィクスチャーに、印象用コーピングを装着し、加速度計は自作のクラッチを用いて固定し刺激の付与および振動測定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通り、平成26年度は振動解析装置および分析についての確立を行い、平成27年度は実験模型での各種条件下での振動特性を把握することができた。現在は動物実験を行う準備が整っており、早期に開始する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
顎骨模型を用いた実験結果をもとに、動物実験(ウサギ脛骨)モデルを用いてインプラントオッセオインテグレーションの各治癒段階やインプラント形状に応じた振動特性のin vivoでの評価を開始する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は、当初計画していた今年度の実験が効率的に進行したことに伴い発生した未使用額であり、平成28年度の研究遂行に使用する予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の使用予定として動物実験モデルに関わる実験に使用予定である。また、研究打ち合わせ成果発表旅費としても使用予定である。
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