2014 Fiscal Year Annual Research Report
コラーゲン架橋分析による非侵襲的顎骨骨質リスク検査への挑戦
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26670842
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
細川 隆司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60211546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 祐介 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (00611287)
正木 千尋 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (60397940)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨質 / ナノインデンテーション / コラーゲン架橋 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨密度と骨質から規定される骨強度は歯科インプラント治療においてきわめて重要な因子と考えられているが、術前CT検査でのハンスフィールド値だけで評価することは難しく、その客観的評価方法はいまだ確立されていない。一方、糖尿病性骨症患者においてAGEsによる非酵素的コラーゲン架橋の量が増加することから、AGEs架橋が増加するとされる高ホモシステイン血症モデルを用いて顎骨の脆性破壊強度に与える影響をナノスケールで明らかにすることを目的とした。 平成26年度は18週齢ニュージーランド雌性ウサギ20匹を用いて実験群10匹に卵巣摘出手術後、高メチオニン食を16週給餌させた。投与開始から16週経過後一般状態に特記すべき変化は認めなかったことを確認後,剖検時に大腿骨と下顎骨を採取した. 採取した大腿骨に対し三点曲げ試験を行ったところ、最大荷重から破断力を引いた値、すなわちFracture toughnessにおいては実験群の方が対照群よりも有意に低い値を示した。また下顎骨のNanoindentation試験では実験群の方が対照群と比較し貯蔵弾性率が低い傾向を示した。以上のことから、高ホモシステイン血症ウサギは硬くて脆い骨質へ変化している可能性が示唆された。
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