2014 Fiscal Year Research-status Report
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26670848
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大峡 淳 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40266169)
井上 佳世子(野澤佳世子) 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90303130)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯の発生 / リプログラミング / 口蓋皺襞 |
Outline of Annual Research Achievements |
口蓋皺壁から歯へのリプログラミングを試みから、歯と口蓋の進化メカニズムの解明に挑み、新たな歯の発生研究の展開を図る。すべての器官の発生過程は、進化の経緯の痕跡を残しているため、器官発生の分子レベルでの解析にも進化の観点からのアプローチは重要である。近年、歯の発生の分子機構の完全解明のために、新しいアプローチの研究が求められている。発生の初期形態や、発生期間中の発現遺伝子など様々な共通点をもつ歯と口蓋皺壁の分子比較を通して、口蓋皺壁のリプログラミングを試み、そこから新たな歯の発生研究の展開を計ることを目的とする。本研究成果は歯学のみならず発生生物学の発展に貢献するとともに再生療法の確立に寄与する。口蓋皺壁と歯の発現遺伝子比較に先立ち、両組織の同一形態を示す発生ステージ間での比較を可能にするため、口蓋皺壁の発生程度を詳細に細分化した新たな口蓋皺壁の発生ステージが必要であり、その確立に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胎生の同日齢間での比較でなく、同一形態を示すステージ間での比較が、この研究遂行の大きな鍵となる。胎生齢に頼らない口蓋皺壁の発生ステージの細分化の成功は、今後の実験を可能なものとする。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に確立した細分化された口蓋皺壁の発生ステージを指標に、同一形態を示す歯と口蓋皺壁を抽出し、そこで見いだされる分子の検索から、歯、口蓋皺壁それぞれに必須な分子の同定を目指す。organ culture法やrecombination法などによるin vitro、妊娠母親マウスを用いたin vivo実験に、SiRNA、antagonist、agonisなどを駆使することにより、同定分子による発生のリプログラミングを試みる。
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Causes of Carryover |
大型改修計画による研究室の一時的移転等の関係で、使用できなかった旅費、消耗品が生じた。次年度には、予定の使用計画で予算を執行可能である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前述した推進方策にしたがい、必要な実験動物、試薬等の消耗品類を購入する。また、国内外の学会における成果発表の旅費に充てる。
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