2014 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌における血清エクソソームを用いた診断法の開発
Project/Area Number |
26670867
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
國藤 潤 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (90714452)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (00200824)
北村 直也 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (70351921)
笹部 衣里 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (40363288)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | microRNA / エクソソーム / 口腔扁平上皮癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
【緒言】口腔扁平上皮癌の発症、さらに予後を左右する重要な因子である再発・転移は比較的進行してからでないと診断が困難であり、従来の診断法より非侵襲的で、高精度の診断法の確立が待たれている。近年、non-coding RNAの一種であるmicroRNAが、癌の発症、悪性伸展や治療抵抗性に関与することが明らかにされつつある。そこで、本研究では癌細胞が分泌するエクソソームに内包されるmicroRNA(miRNA)に着目し、患者血清に存在するエクソソームからmiRNAを抽出し、我々がこれまでに同定した口腔扁平上皮癌に特異的に発現するmiRNAを定量することにより、癌の早期診断が可能なバイオマーカーとして応用可能かどうかを検証することにした。 【方法】健常人3名および口腔扁平上皮癌症例5名の血清よりエクソソームを回収。エクソソームに含まれるmiRNAを抽出し、当教室で樹立した口腔扁平上皮癌(OSC)細胞株で有意に発現が低下していたmiR-34aの発現レベルについて比較検討を行った。 【結果】健常人および口腔扁平上皮癌症例の血清から回収したエクソソーム内包miR-34aの発現をリアルタイムPCRにて検討したところ、口腔扁平上皮癌症例におけるmiR-34aの発現は、健常人の0.04から0.4倍といずれの症例においても低下していた 【結論】以上のことから、口腔癌患者血清に存在するエクソソーム中のmiR-34aの発現レベルは健常者血清に存在するエクソソーム中の発現レベルと比較して低下している可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
口腔扁平上皮癌症例の数が十分でなく、やや遅れていると評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
口腔扁平上皮癌の症例数を増やしていくとともに、他の候補miRNAの発現レベルについても比較検討を行う予定である。
|