2014 Fiscal Year Annual Research Report
無線舌圧計測装置を用いた摂食嚥下障害患者に対する有用性の検討
Project/Area Number |
26670902
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
竹内 周平 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (50507770)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 医用工学 / 無線計測 / 圧力計測 / 舌圧 / 摂食・嚥下障害 / マイクロデバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者にとって誤嚥性肺炎は致命的な疾患であり、摂食・嚥下障害患者において準備期・口腔期の機能評価は必須であり、その中心的な部分を担う舌運動評価は以前より注目されている。現在用いられている舌圧評価機器としてはバルーンプローブタイプ・圧力センサシートタイプの2種があるが、いずれも有線であり、生理的な状態での計測を行っているとは言い難い。今回我々はこれまでにない無線型舌圧計測装置を開発することで、より生理的な状態での正確な計測を可能とすることを目的とした。正確かつ安定した口腔内無線計測法を確立することで、圧力計測以外にマウスピースにケミカルセンサを搭載した口腔内ヒスタミン計測、持続的口腔内pHモニタリングなど、種々の口腔内計測への応用が可能となり、本研究の成功した場合の成果において医用工学的・社会的意義はとても大きいと考えられる。当該研究期間中において、まず口腔内から口腔外への無線通信を行うための装置開発を検討した。無線送信器には小型ケースにCPU、小型電池、送信モジュールを搭載し、接続する小型薄型圧力センサはMeasurement Specialty社製EPL-D12-0.35Bとした。受信機にはユニバーサル基板に受信モジュール、CPU、電池、LEDを搭載し、使用する無線は2.4GHzを用いることとした。加えてLavVIEW(National Instruments社製)を用いてデータ処理のためのソフトウェア開発の検討を行った。現在もハードおよびソフトの両面において開発・構築を行っているが、口腔内は無線通信に困難な環境(閉鎖空間・水分過多、硬組織の存在)であり、送信出力を上げるために電池が大きくなりやすく、装置が大きくなってしまうことが現状の問題点である。一方で、研究協力施設との共同研究において、生体成分検出装置・マウスピース型センサの開発にも携わり、特許の出願を進めている。
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