2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a standard tool to evaluate patient's dignity in the United Kingdom based on international Patient Dignity Scale: iPDS
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26670921
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
太田 勝正 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (60194156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八尋 道子 佐久大学, 看護学部, 教授 (10326100)
前田 樹海 東京有明医療大学, 看護学部, 教授 (80291574)
松田 正己 東京家政学院大学, 現代生活学部, 教授 (90295551)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 尊厳 / 入院患者 / 看護 / 尺度開発 / 広東語 / 香港 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初計画の英国における短縮版開発のための調査については、英国側の協力を得ることが困難になったために断念し、(1)日本語版の短縮版の開発、(2)先行研究の結果に基づく英語版の短縮版原案の作成、(3)新たな海外調査フィールドとしての香港での短縮版開発のための広東語版の原案の開発を行った。 日本語版の短縮版は、研究者らが2017年に開発・発表した日本語版患者尊厳尺度J-PDSをもとに、尺度としての信頼性を向上させるための若干の修正を加えて、全国830病院に調査依頼を行い、協力の得られた17病院の755名の患者を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した。その結果、343件の回答が得られ、患者の尊厳への期待について11項目、満足度について12項目の、どちらも同じ3因子構造(F1:人間性と礼節の尊重、F2:プライバシーの尊重、F3:自律性の尊重)の信頼性と妥当性が確保された短縮版を得ることができた。 一方、香港での調査の可能性が得られたため、先行研究で開発された21項目の英語版患者尊厳尺度IPDSとその再解析から導かれた11項目の短縮版原案をもとに、英語と広東語をバイリンガルとする保健医療専門家等で構成された専門家パネルによる検証、および翻訳結果を用いたプレテストとインタビューによる翻訳妥当性の検証などを含むバックトランスレーション手続きによりIPDS広東語版原案および短縮版の広東語版原案を作成した。なお、プレテストの結果では、IPDS広東語版原案と短縮版との間に0.84の有意な強い相関が確認され、短縮版原案の信頼性についてある程度確保できていることが確認された。 またこれらの研究を通じて、IPDS広東語版原案と短縮版原案を用いた香港および中国広東語圏地域での患者尊厳についての国際共同研究のための協力体制を香港および広州の関係者と構築することができた。今後、中国広東語圏地域における患者尊厳の実情を把握するための調査研究を進める予定である。
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Research Products
(5 results)