2016 Fiscal Year Annual Research Report
The outcomes of Lymph drainage for pain on the body
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26670924
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中尾 富士子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (40363113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 志津枝 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00149709)
谷口 まり子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (10136707) [Withdrawn]
河野 宏明 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (10305013)
有松 操 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (50289659)
内山 良一 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (50325172)
平田 秀紀 九州大学, 医学研究院, 教授 (70173242) [Withdrawn]
小濱 京子 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (40749082)
樋口 有紀 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (90741637)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 用手リンパドレナージ / 緩和ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、身体的疼痛に関する緩和技術としての用手リンパドレナージの導入を目指した研究である。そのためには、第一に用手リンパドレナージを実施することにより、人体へどのような影響があるかを確認する必要があった。 そこで、健康な35歳以上の女性10名に対して、用手リンパドレナージ実施した場合と臥床するだけの場合の2回の介入を行い、その前後で下肢周囲径、皮膚温、体組成などの変化を測定した。結果臥床だけでは膝と鼠蹊部の周囲径が増加し、ドレナージ実施の場合ではほぼ全ての周囲径は減少した。つまり、用手リンパドレナージを実施しても人体のバイタルサインに悪い影響は与えないこと、さらにはリンパ節が集合する関節部はドレナージなどで循環を促す必要性が示唆された。この緩和技術として導入する前の基礎研究の結果としては、用手的リンパドレナージによる周囲径の減少に関しては特に左下肢の方が顕著であったことと、体内の水分貯留による浮腫に対しては臥床だけを行うだけよりも、ドレナージ技術を導入したほうがむくみの低減に効果的であることが明らかとなった。 この研究の結果は、緩和的な看護や医療を受ける患者の病期は進行している場合が多く、疼痛のみならず他の症状へのケアを要することは臨床現場では多くみられる。広義の視点からの緩和では、疼痛には心身両面の要素も含むことから、むくみという症状を低減させることを目指すことも緩和ケアとしては有用ではないかと考えられた。
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