2015 Fiscal Year Research-status Report
医療処置を要する在宅療養者と支援者による災害備えチェックシートの開発
Project/Area Number |
26670940
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
中井 寿雄 金沢医科大学, 看護学部, 助教 (10708986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚崎 恵子 金沢大学, 保健学系, 教授 (20240236)
前田 修子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (70336600)
河野 由美子 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (90566861)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 災害看護 / 備え / 金沢高知式災害備えチェックシート |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度に作成した「災害備えチェックシート」を用いて、人工呼吸や吸引など生命時のために電源が必須な在宅療養者5名の協力を得て担当の専門職が災害の備えについて調査した。その後、5組の在宅療養者と家族介護者、担当の専門職、研究者で本シートの内容や必要な項目、使用方法の妥当性について協議した。さらにその結果から研究者間で再度協議し「金沢高知式災害備えチェックシート」を作成した。 平成27年5月~平成28年1月に、本シートを用いて、高知県高知市における電源が必須な在宅療養者と子どもの災害への備えの実態を調査した。調査結果から、金沢高知式災害備えチェックシートの修正版を作成した。本シートによる高知市での調査結果から得られた知見を、日本精神障害者リハビリテーション学会第23回高知大会の「天災は忘れられたる頃来る~災害に備える地域づくり、システムづくり~」のシンポジストとして参加し発表した。さらに、高知新聞より取材を受け平成28年4月10日に掲載され、中央法規出版、月刊ケアマネジャーに「電源が必要な在宅療養者への震災対応」として調査結果などが掲載された(ケアマネジャー,18(4),72-73,2016)。 本調査の結果の一部を平成28年8月の日本災害看護学会第18回年次大会で発表の予定である。また、生命維持のために電源が必須な在宅療養者と子どもの備えの実態と特徴を分析中であり、海外の関連雑誌への投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
金沢高知災害備えチェックシートは完成し、実際に地域で使用し内容の洗練化を図っているところである。高知県高知市で生命維持のために電源が必須な在宅療養者と子どもの災害への備えの実態を把握し、その結果を解析中である。多方面から反響があり今後対象者を広げ調査を行う予定で関係者と打ち合わせ中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の調査結果の一部は8月に日本災害看護学会で発表する。さらに、論文にまとめ海外の雑誌へ投稿を行う。 本シートをデジタル化してパソコンやタブレット端末で動作するアプリケーション開発について、関係機関と協議中である。また、金沢高知式災害備えチェックシートの精神障害者版及び発達障害者版の作成に着手し、在宅精神障害者の災害への備えの調査を行うよう協議中である。
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Causes of Carryover |
高知市における生命維持のために電源が必須な在宅療養者と子どもの調査にあたり、調査協力者や行政との打ち合わせなどのために前倒し請求を行ったための残高である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き高知県高知の在宅療養者と子ども及び専門職から協力を得て調査予定のために、そのための旅費などに使用する予定である。
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