2015 Fiscal Year Research-status Report
クリニカル・ナースプランナーの構想と養成プログラムの開発
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26670944
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Research Institution | Aino University |
Principal Investigator |
菅田 勝也 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (20143422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 麻未 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (10451767)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看護師 / 継続教育 / ナースプランナー |
Outline of Annual Research Achievements |
医療施設における看護師の継続教育やキャリア開発の実態と、これらを職務として担う人材に必要な能力を把握するために、郵送調査を実施した。調査対象者は、日本看護協会ホームページ上に公開の認定看護管理者登録者名簿から10%にあたる259名を無作為抽出し、所属施設非表示の者を除いた239名とした。郵送の結果、宛先不明で返送された11 名を除く228名中101名から回答があり、未記入項目が多かった3名を除き、98名を有効回答とした。専任の看護師教育担当者を配置している施設は約6割であった。教育担当者の能力として回答者の4分の3以上が期待していたのは、人材育成力、分析的思考力、企画力であった。教育によって計画的に育成する必要がある能力として半数以上があげていたのは、分析的思考力、データ分析能力、論述する能力、企画力、人材育成力であった。また、米国において継続教育プログラム供給機関(プロバイダーユニット;PU)を認定しているAmerican Nurses Credentialing Center (ANCC)、及びその認定を受けた大学でのインタビュー調査、並びにナースプランナー(NP)のワークショップに同席することによって、NPと継続教育プログラムに関する情報を収集した。PUのNPは、看護師たちが学びたいことを把握しそれに応じた教育を受けられるように支援する。PUにはリードナースプランナー(LNP)が必置で、LNPの責務はPUが適切に機能し認定されるよう統括することである。ANCCの認定を受けるためには、ANCCの基準に則ったいくつかのプログラムを実施し、自ら質の検証をしなければならない。ANCC認定のPUは全米に約400あり、米国外にも存在する。LNPやNPになるためのプログラムもある。これらは、日本におけるナースプランナーの役割と本研究課題の目的である養成プログラム作成の方向性を示唆する重要な結果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
各種調査結果に基づき就業看護師の継続教育やキャリア開発を専門的に担う看護師(ナースプランナー)の養成プログラム案を作成し、次年度に行うプログラムの試行のために受講者を募集する予定であったが、調査に遅れが生じ、養成プログラム案の作成に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は本研究課題の最終年度であるから、養成プログラム案の作成を急ぎ、受講者を募って試行し、受講者による自己評価、及び受講者の所属施設の看護部門全体の管理者や各部署の管理者を対象としたヒアリングあるいは質問紙調査により、作成したプログラムの評価を行う。
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Causes of Carryover |
養成プログラム案の作成段階で、研究者や実践者の意見を得るための謝金等に使用する予定であったが、養成プログラム案の作成が遅れたため、残金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度生じた次年度使用額は、養成プログラム案作成経費等に使用し、翌年度分は計画通り使用する予定である。
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