2016 Fiscal Year Research-status Report
リンパ浮腫のリスクリダクションを推進するための『看護ケア指針』の開発
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26670963
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
大西 ゆかり 高知県立大学, 看護学部, 助教 (60633609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 佐和 高知県立大学, 看護学部, 教授 (80199322)
青木 美和 高知県立大学, 看護学部, 助教 (00737629) [Withdrawn]
庄司 麻美 高知県立大学, 看護学部, 助教 (00737637)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / リスクリダクション / 患者教育 / 看護ケア指針 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、がん患者のリンパ浮腫のリスクリダクションを推進するための『看護ケア指針』を開発することである。本年度は、以下の内容を実施した。 臨床現場でリンパ浮腫のリスクリダクションの援助を行っている看護師を対象に行ったインタビューの結果から、『看護ケア指針』(案)の作成に向けての示唆を得るために、リンパ節郭清後のがん患者に対する患者教育における看護師の課題を検討した。看護師の課題として、①リンパ浮腫の発症率、リンパ浮腫の発症時期、自分の場合はどの程度リスクがあるのか、リンパドレナージの手技や実施頻度など、患者からの質問に困難を感じていること、②リンパ浮腫の症状が現れていない時期に予防指導をしても、患者によって受け止め方が様々で伝わりにくいこと、③患者のライフスタイルを十分に把握できないままに指導している現状が明らかになった。これらの課題を解決するためには、先行研究で開発した患者教育プログラムの内容を修正すること、患者教育プログラムを効果的に運用するために『看護ケア指針』の内容を検討することが、効果的な看護実践につながると考えられた。そのため、これら3つの課題を解決するために、患者のニーズに即した内容や、患者の動機づけに関する内容を入れること、患者のライフスタイルの把握の仕方や、得られた情報から個別性を重視した患者教育へどのように繋げたらよいかを示した『看護ケア指針』(案)を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度は、第31回日本がん看護学会学術集会の企画委員としての役割、および学内での業務等が重なったため、本研究課題に取り組む時間を確保することが困難であった。 当初の予定として、リンパ浮腫のリスクリダクションを推進するための『看護ケア指針』(案)の作成と洗練化を目指した調査を実施することを計画していたが、時間の確保が難しかったことから、遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
第31回日本がん看護学会学術集会の企画委員としての役割は終了したため、本研究課題に取り組むための時間は、昨年度よりも確保できると考える。今年度から研究代表者の勤務先が変わったが、研究分担者との連携を密に行い、計画的に本研究課題を進めていく。
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Causes of Carryover |
平成28年度は、第31回日本がん看護学会学術集会の企画委員および学内業務等のため、予定どおりに研究を進めることができなかった。そのため、次年度使用額が生じてしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
リンパ浮腫のリスクリダクションを推進するための『看護ケア指針』(案)を作成し、洗練化するための調査を実施するための旅費に使用する。研究代表者の所属が変わったため、共同研究者との定期的な打ち合わせを行うための旅費等の経費として使用する。 また、研究計画が遅れているため、テープ起こしを依頼したり、リサーチアシスタントを雇用する費用として活用する。
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