2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an assessment tool for midwives' empirical knowledge for judgement of progress in labor
Project/Area Number |
26670979
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
渡邉 竹美 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (90279919)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 助産師 / 分娩進行 / アセスメント / 経験知 / 助産モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,助産師が分娩進行を判断・予測する経験知をもとに作成した観察項目(19項目)を用いて分娩進行を観察し,得られたデータを分析し,経験知をbaseにした分娩進行を予測するアセスメント・ツールを開発することである. 妊娠37週以降の単胎・頭位・経腟分娩予定・日本人の条件を満たした経産婦を対象とし,236名のデータを得た.観察した分娩経過の内訳は,自然経過137名(58.1%),微弱陣痛の診断による陣痛促進19名(8.1%),陣痛誘発80名(33.9%)であった. 陣痛誘発による分娩経過で自然分娩となった77名(32.6%)の分析を行った.陣痛誘発の適応は,母体適応16名(20.8%),胎児適応33名(42.9%),社会的適応28名(36.4%)であった.陣痛開始後の内診所見の最頻値は,子宮口開大4cmで34名(44.2%),展退70%が21名(27.3%),先進部下降度-3cmで60名(77.9%)であった.内診回数の最頻値は3回であり26名(33.8%であった.19項目の観察項目のうち,観察頻度が最も少なかった項目は「粘稠性で量が多い血性分泌物」29件(37.7%),観察頻度が最も多かった項目は「肛門部への圧迫感」76件(98.7%)であった. 観察項目19項目と子宮口開大3~10cm,先進部下降度-3~+3cmについて,分娩進行度および陣痛周期の平均値と95%信頼区間を算出し,先行研究である経験知と比較した.児娩出時間を基準にした観察項目の出現時間である分娩進行度では,「粘稠性で量が多い血性分泌物」を除く18項目,観察時の陣痛周期では「発作時に全身に力が入る」「粘稠性で量が多い血性分泌物」の2項目を除いた17項目で一致していた.これらの結果から,経験知をsaseに作成した19項目の観察項目で,分娩進行の観察は可能であり,アセスメント・ツールの作成が可能であると示唆された.
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Research Products
(2 results)