2017 Fiscal Year Research-status Report
低出生体重児と母親の母子相互作用促進プログラムの開発
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26670982
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
末次 美子 九州大学, 医学研究院, 助教 (70437789)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ボンディング / 産後うつ病 / 低出生体重児 / 母子相互作用 / アタッチメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、低出生体重児で出生しNICUへ入院となった子どもとその母親を対象とし、退院後1か月以降に実施する母子相互作用促進プログラムが、母親の精神状態に及ぼす影響について検証することである。 早産(妊娠37週未満)かつ低出生体重児(2500g未満)として出生した子どもとその母親を対象とし、NICUを退院後1か月の健診時にリクルートを行い、退院後2か月までの期間に、ボンディング障害の分類を評定するための面接調査と質問紙調査、母子相互作用促進プログラムを実施した。母子相互作用促進プログラムは、ベビーマッサージと、弁証法的心理療法をベースとした心理療法を取り入れた。 ボンディング障害の分類を評定するための面接法は、信頼性妥当性を確保するため研究者間での評定の検証が必要であるが、まだ未実施である。そのため全データを合わせた分析を終了できていない。 母子相互作用促進プログラムは、母親の抑うつ気分や外傷後ストレス症状を改善する効果が期待される。またそれにより子どもの発育発達促進やアタッチメントパターンへの良い影響をもたらす可能性がある。ベビーマッサージは臨床的に導入しやすいことが特徴である。本研究データを解析し、その効果を明らかにできれば、本母子相互作用促進プログラムを標準的ケアとして臨床的に導入できるようガイドラインを作成することができ、低出生体重児の健やかな成長発達とその母親の精神的健康に貢献できると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象者となる候補者数が少なく必要なデータを得るため、またボンディング障害の分類を評定するための面接法の信頼性妥当性を確保するために行う研究者間での評定に時間を要したため、研究進行はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
ボンディング障害の分類を評定するための面接法の信頼性妥当性を確保するため、研究者間での評定が遂行できるよう研究者の調整を行う。 得られたデータの分析を行い、関連学会にて成果発表を行う。
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Causes of Carryover |
研究成果を発表するための関連学会への参加ができなかったため、次年度使用額が生じた。翌年度は研究を中断するため、再来年度に研究成果発表を行うため関連学会に参加する予定である。
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