2014 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の肺炎予防のための生活リズム調整と社会的機能の強化による保健指導方法の開発
Project/Area Number |
26671001
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡本 紀子 筑波大学, 医学医療系, 助教 (40624664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 ひとみ 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80173847)
檜澤 伸之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00301896)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者 / 肺炎予防 / 生活リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人高齢者の死因第3位であある肺炎について、その罹患率を低減する積極的な看護予防策として、高齢者の生活リズムの調整や社会的機能に着目し、睡眠の質の改善と社会的機能の促進による保健指導の効果を明らかにすることを目的としている。そこで、初年度は関東圏の地域在住高齢者を対象に質問紙調査を実施した。 調査項目は属性、呼吸器疾患の罹患状況、日常生活における肺炎予防の行動、口腔の状態、主観的健康感、社会的な関わり、睡眠の状況等であった。 調査により、地域在住高齢者の歯科受診の頻度の低さおよび長期間の歯科の未受診の状況が示された。また、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンについては、地域の広報や医療関係者から情報は得られているものの、必ずしもワクチン接種に至らないという特徴が示された。呼吸器感染症の罹患状況では、上気道感染へ罹患しやすい者は、口腔機能の低下、主観的健康感の低さ、社会的な関わりが少ないという傾向が見い出された。 現在のところ本調査は、質問紙による主観的評価にとどまっていることから、今後は測定機器による客観的指標を用いた評価を課題とした。さらに、肺炎の罹患と日常生活等の関連を検討するために、呼吸器疾患により通院している地域在住の高齢者にも調査を行い、呼吸器疾患による特徴を示す。さらに、呼吸器疾患および睡眠の状況から対象者を類型化し、それぞれの特徴を明らかにする事を課題とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
質問紙調査を継続しており結果の分析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査を継続し、結果の分析を進めるとともに、睡眠に関する生理学的指標として、アクチグラフを用いて睡眠の測定を行う予定である。
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Causes of Carryover |
調査への参加の同意の得られた者から順次調査用紙を配布しており、研究費の効率的な執行により、調査に係る物品の経費が予定より少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残額については、引き続き同意の得られた対象者へ質問紙の配布および回収を行う事から、印刷費用、調査物品の購入、データの整理に使用したい。
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