2015 Fiscal Year Research-status Report
地域在住高齢者の下肢機能の安定と向上を目的としたフットマッサージの効果の検証
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26671015
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
佐藤 玲子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (00255960)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 下肢のケア / 心拍 / 血液還流 / 身体バランス / 疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的:高齢期の健康管理の一つに安楽をあげ、リラクゼーションの効果を持つフットマッサージの効果により、不定愁訴や疼痛・苦痛感からの軽減・下肢の安定性を向上することを目的とした。研究2年目は、フィールで高齢者の協力を得て測定を行い、調査項目の検討を行った。 研究の実施と結果:研究2年目に、大学生を対象にして、循環器・足底圧力分布測定装置・血流測定器による測定と解析を行った結果をまとめた。特に、分析方法の検討を重ねた。統計検定のためにデータ化をしたが、個人差やデータのばらつきがあり、概ねどの項目でもノンパラメトリックデータとなることが分かり、共分散分析を用いた統計分析とするよう見通せた。研究の次の過程で、フィールドにおいて、地域在住高齢者への調査内容を検討して、研究協力者を求めた。実施前に、調査内容(調査場所・時間・回数・測定用具の組み合わせ)を検討し、研究協力者から意見を聞いた。フィールドでの調整の結果、地域会館で測定を行うことができたため、研究者が出向き、時間・場所を確保して測定を行い継続している。測定はプレテストを行い、統計検定を行いながら、分析指標を模索している。研究協力を得ている地域在住高齢者の健康状況は、体調管理ができている者が多いが、既往症・治療中の疾患・痛み等もあり、個人に応じた関わり方を前提にして、測定を行っている。このような状況なので、個人情報の保護を行って、さらに不利益が生じないように注意しながら実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予算の制約を受け、1年目は、当初計画した重心動揺計測が行えず、足底圧力分布測定で実施した。測定値は前後・左右の圧移動で下肢機能の安定を表していることが、大学生への適応でわかった。統計検定を行った結果、有意差が生じたため、高齢者にも継続して用いている。上記の測定方法の検討、さらに、統計分析に時間を要した結果、フィールド調査が当初予定より3~4か月遅れている。最終の結果を予測しながらフィールド調査を行い測定を継続する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、地域在住高齢者の協力が良好であり、自治会館に出向いて高齢者への負担を軽減しながら、引き続き協力を得て11月までを予定としてて測定を行う。測定を行いながら、フットケアの効果により、疼痛や苦痛感を軽減しているのか調査項目をデータ化していく。統計的検定では、反復測定を用いて検討する予定である。また、1年目に行った大学生のデータも貴重な資料なので論文として公表を行っていく(現在査読中)。研究の最終年度であるため、地域在住高齢者の調査・データ分析を並行して行い、3月までにまとめを行い、フットケア実施は高齢者の主観的な快方向、不快感の経験等があることを結果として示す。
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Causes of Carryover |
研究2年目の支出は、1年目の測定結果をデータ化して、分析を行い、論文としている最中である。当初予定では、人件費に用いる予定であったが、論文作成のため英文添削指導に費やしたため、「その他」の支出が多くなった。現在査読を受けている最中だが、掲載に向け努力したい。一方、2年目の地域在住高齢者への測定結果は、研究者がデータ化し、本調査に向けて、分析指標を精査している段階であり、「人件費」の支出を抑えた結果と考えられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究の最終年度あり、測定値の統計検定に向けたデータ化、論文発表があるため、人件費や英文。指導のための経費の確保を行い取り組む。
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Research Products
(1 results)