2015 Fiscal Year Annual Research Report
タッチパネル操作の挙動分析に基づく人のコンテキスト認識と応用
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26700007
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
荒川 豊 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (30424203)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | スマートセンサ情報システム / ユーザインターフェース |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年6月に施行された改正労働安全衛生法によって,ストレスチェックが義務化された.近年では,Windows パソコンも画面がタッチパネルとなり,マウスの代わりにタブレット端末のように画面をタッチすることも増えている.そこで,Android OSを利用しているスマートフォン上でのタッチ操作を取得可能にした提案システムを拡張し,Windowsパソコンでも同様にタッチ操作を取得できるようにした.さらに,タッチ操作だけではなく,表情や視線,顔面温度,タイプ音,タイプ速度など,パソコン操作にかかわるさまざまな操作挙動をまとめて収集するシステムの開発に着手した.また,最終的な目標である内面的なコンテキストの取得に向けて,脳波計や心拍計を利用した生体信号の計測も始めて,コンテキストの相関分析にも開始した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では,1年目に実施した内容の性能を改善する方向に発展させることを狙っていたが,改正労働安全衛生法という社会的な動きを見据えて,適用範囲を増やす方向に研究を拡張した.その結果,当初の計画に掲げた課題については若干遅れが出ている.しかしながら,タッチ操作以外のセンサも取り込んだことで,最終課題であるコンテキスト認識に対しては概ね順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
タッチ操作はいろいろな機器に利用されており,今回Windowsにも対応したことで,今後は,スマートフォンとパソコンの両方の性能を改善していく予定である.特にオフィス内のメンタルヘルスに関しては,医学部や病院関係者で形成するコンソーシアムに幹事として参画しており,その連携の中で本研究で開発した機器を活用した実証実験を行いたいと考えている.
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Causes of Carryover |
今年度は,開発したソフトウェアの他プラットフォームへの移植や,新しいセンサデバイスの開発が中心となったため,対外発表が予定よりも少なかった.その結果,発表旅費として計上していた予算の一部が未使用となった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度が始まってすぐの5月には1件目の海外発表を予定しており,その発表経費として利用する.
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Research Products
(8 results)