2016 Fiscal Year Annual Research Report
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26700017
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
杉浦 裕太 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (40725967)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヒューマンコンピュータインタラクション / ユーザインタフェース / 二次元通信 |
Outline of Annual Research Achievements |
本提案は、近接エネルギー伝送の考えに基づき、移動体に対してワイヤレスでエネルギーを供給することで、移動体を制御する試みである。平成28年度は、二次元通信シート上の電界強度マップを作成し、配置されたアンテナの位置推定を行うシステムの開発を進めた。二次元通信シートの電界強度マップの作成にあたっては、二次元平面を移動するX-Yプロッタを用いた。このプロッタの駆動部の先端にアンテナを装着して、平面に設置させながら、移動させることで、二次元平面上の電界強度マップを作成した。さらに、二次元通信シートに伝搬させている電磁波の周波数を発信器で操作できるようにし、各場所での受電データを周波数と対応付けて蓄積した。その結果を観察すると、周波数を変化させたときの二次元平面のそれぞれの任意の点において特徴的なデータになることがわかった。そこで、教師有り機械学習であるSupport Vector Machine (SVM)を用いて識別器を作成して、アンテナを配置された位置の識別を実現した。実験では、300mm × 300mmの大きさに区切った二次元平面を20分割して、それぞれの位置における識別率を計測した。その識別率は、最も低い点でも86.5%であり、比較的高い識別率となった。また63分割にした際の識別精度も算出したが、20分割と比べるとその精度は下がった。この成果を論文としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度までの成果によって、システムの枠組みは完成した。また実験によって物体の位置推定精度の結果も高いこともわかった。一方で、移動体への実装には至っておらず、平成29年度での主な作業となる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度の成果によって、システムの枠組みは完成した。最終年度である次年度は次の4つの項目に取り組む。(1)平成28年度において平面上に置かれたアンテナの位置計測ができることが確認できたため、さらに位置の推定精度を向上させる。そのためにより細かい位置のデータを計測した電界強度マップの作成をする。またシフトさせる周波数の幅を広げて、特徴的なデータとなる周波数帯がどこなのかを検討する。(2)アンテナを当初の目的である移動ロボットに実装する。(3)移動体を目的の地点まで移動させるためのシミュレーションを実装する。(4)移動体の位置計測を行い、周波数シフト目的の地点まで誘導をする。
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Causes of Carryover |
購入予定の機材がすでに研究室にあり、それで代用できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
発信器を購入して、複数の発信器を用いたデータベースを構築する。
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[Journal Article] Cuddly User Interface2016
Author(s)
Yuta Sugiura, Takeo Igarashi, Masahiko Inami
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Journal Title
IEEE Computer
Volume: 49
Pages: 14-19
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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